ゆうゆう自適。
つらつら、まったり。つれづれ(不定期)雑記帳。海風薫るロストックから伯林、そして再び東京へ。再びドイツへ「帰る」日を夢見て、今日も今日とてしゅぎょう中。
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大学時代の友達の個展に行ってきました。
Hanako Murakami "Imaginary Portraits"
■ Imaginary Portraits
かつての恋人の顔を、警察の似顔絵捜査の要領で再現する試み。
「恋人はどのような顔をしていたか?」というインタビューをもとに、
警察の元・似顔絵捜査官に顔を再現してもらった。
記憶を頼りに、元恋人の顔を「再現」する。
「昔語り」と「過去の再構築」は、自分にとっても関心のあるテーマ。
当時の人物像と、自分の記憶が再構築する人物像は必ずしも一致するわけではない。美化されているかもしれないし、その逆もあり得る。
インタビューの内容と、そのインタビューをもとに再現された元恋人の顔。
完成した絵を見たとき、インタビューに応じたひとはなにを思うのだろう。
そんなことを考えていたら、
自分もインタビューに臨むことになってしまった。
「えええ、今更『目はどうだった?』とか『鼻は?顔のかたちは?』なんて訊かれても説明できないよ!」
と思いました。
すると、その場にいた友人の友人(ちょっと前にインタビュー済み)が、
「でもExはExだから。だからこそ、話せるんだ」
と言っているのを聞き、そんなものだろうか……となんとなく(?)納得。
インタビューの内容は録音して、描き手に届けるのだそう。
ここでは、わたしのインタビューをもとに、友人が下書きをスケッチする。
「インタビューのこつを伝授してもらった」と友人は言うけれど、あれだけ「しゃべることなんかあるのかなあ」と思っていたのが、するすると話はじめてしまうんだから不思議だ。質問を受けて、ぱっと思い浮かんだエピソードを語って、改めて「印象に残っていた出来事」を知る。
途中から友達とふたりで回想モードに突入。
それほど昔のことのようにも思えないのに、あのころの自分が今は遠い。
出来上がった下書きは「そっくり」ではなかったけれど、「雰囲気がにじみ出ている」、そんな絵だった。
お別れしてから何度か顔を合わせているのに、そこにいたのはあくまで「つきあっていた当時の彼」で、それがまた面白いと思った。自分が思い浮かべたのは当人の「今の顔」ではなく、「昔の顔」。そこで時間が止まっている。すでに完結している。
このギャラリーに展示されている数々の絵の裏に、どんなストーリーが隠されているんだろう。
そう思うだけで、なんだかわくわくした。
はてさて、自分のことばから再現される「顔」は、どんなものになるのやら。
いつか完成した絵を見るのが楽しみです。
会期は明日、28日まで。
Hanako Murakami "Imaginary Portraits"
■ Imaginary Portraits
かつての恋人の顔を、警察の似顔絵捜査の要領で再現する試み。
「恋人はどのような顔をしていたか?」というインタビューをもとに、
警察の元・似顔絵捜査官に顔を再現してもらった。
記憶を頼りに、元恋人の顔を「再現」する。
「昔語り」と「過去の再構築」は、自分にとっても関心のあるテーマ。
当時の人物像と、自分の記憶が再構築する人物像は必ずしも一致するわけではない。美化されているかもしれないし、その逆もあり得る。
インタビューの内容と、そのインタビューをもとに再現された元恋人の顔。
完成した絵を見たとき、インタビューに応じたひとはなにを思うのだろう。
そんなことを考えていたら、
自分もインタビューに臨むことになってしまった。
「えええ、今更『目はどうだった?』とか『鼻は?顔のかたちは?』なんて訊かれても説明できないよ!」
と思いました。
すると、その場にいた友人の友人(ちょっと前にインタビュー済み)が、
「でもExはExだから。だからこそ、話せるんだ」
と言っているのを聞き、そんなものだろうか……となんとなく(?)納得。
インタビューの内容は録音して、描き手に届けるのだそう。
ここでは、わたしのインタビューをもとに、友人が下書きをスケッチする。
「インタビューのこつを伝授してもらった」と友人は言うけれど、あれだけ「しゃべることなんかあるのかなあ」と思っていたのが、するすると話はじめてしまうんだから不思議だ。質問を受けて、ぱっと思い浮かんだエピソードを語って、改めて「印象に残っていた出来事」を知る。
途中から友達とふたりで回想モードに突入。
それほど昔のことのようにも思えないのに、あのころの自分が今は遠い。
出来上がった下書きは「そっくり」ではなかったけれど、「雰囲気がにじみ出ている」、そんな絵だった。
お別れしてから何度か顔を合わせているのに、そこにいたのはあくまで「つきあっていた当時の彼」で、それがまた面白いと思った。自分が思い浮かべたのは当人の「今の顔」ではなく、「昔の顔」。そこで時間が止まっている。すでに完結している。
このギャラリーに展示されている数々の絵の裏に、どんなストーリーが隠されているんだろう。
そう思うだけで、なんだかわくわくした。
はてさて、自分のことばから再現される「顔」は、どんなものになるのやら。
いつか完成した絵を見るのが楽しみです。
会期は明日、28日まで。
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YuN
ドイツ生まれ、ドイツ育ちの「なんとなく日本人」。根っからのラインラントっこ。
日本の大学院で現代ドイツ文学を勉強中。ただいま、ドイツにて「しゅっちょう」修行の旅の途中。今やすっかりメクレンブルクの空と大地と海に心を奪われています。
夢は、日本とドイツをつなぐ「ことばや」さんになること。
深刻になりすぎず、でも真剣に。
こつこつ、しっかり、マイペース。がんばりすぎない程度にがんばります。
2010年4月-9月までロストック(メクレンブルク・フォアポンメルン州)、10月-2011年3月までベルリンに滞在。再度ドイツに留学することが、今後の目標のひとつ。
ぽつぽつと、不定期的に過去の日記を埋めていきます。
日本の大学院で現代ドイツ文学を勉強中。ただいま、ドイツにて「しゅっちょう」修行の旅の途中。今やすっかりメクレンブルクの空と大地と海に心を奪われています。
夢は、日本とドイツをつなぐ「ことばや」さんになること。
深刻になりすぎず、でも真剣に。
こつこつ、しっかり、マイペース。がんばりすぎない程度にがんばります。
2010年4月-9月までロストック(メクレンブルク・フォアポンメルン州)、10月-2011年3月までベルリンに滞在。再度ドイツに留学することが、今後の目標のひとつ。
ぽつぽつと、不定期的に過去の日記を埋めていきます。