ゆうゆう自適。
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成り行きで、大学博物館の展示のお手伝いに駆り出される。
まずはマツボックリ各種をショーケースに並べて固定する仕事。
「YuNさんのセンスで並べてね!」ということでした。……センスってなに?おいしいの?……いやいやいやいや、そんなものないよぉー
とりあえず、マツボックリとネームプレートをそれらしく並べてピンで固定して、あとは感覚で微調整。そもそも上下の向きがよくわかっていない時点でアウトのような気もするけれど、「自分のセンスで」一通り並べ終わる。恐るべしマツボックリ。
同様の要領で、化石もショーケースに並べる。小さいものはシャーレに移してから展示しないといけないので、これがまた大変。重たいケースを開け閉めしながらチェックを繰り返して、納得のいったところで完了。
……次に覗いたときに、がらっと並べ替えられていたらウケる。あまりにも清々しすぎて。
ううう、美的センスほしいなあ。どうやったら身につくんだろう。(もはや手遅れ?)
前々から気になっていたことを、ボスに訊いてみる。
Q. 「そういえば、昨日ナショナル(松下電気)がパナソニックに名前変えましたけれど、松下電工汐留ミュージアムって名前は変わるんですか?」
A. 「あ、昨日『変わりました』って手紙が来たよ」
えーっ、事後承諾!?予告もなしで?
うーん、9月下旬の段階でホームページに告知されていなかったから、そのまま名前を残すのかと思ったけれど、やっぱり変わったのかあ。なんだか、徹底的に「松下」の名前を消し去っているような、そんな印象さえ受ける。
改名後は「パナソニック汐留ミュージアム」になるらしいです。
……ぱっと聞いた感じでは、家電を陳列していそうなイメージが……。(失礼)実際は美術作品の展示を頻繁に開いているし、ルオー作品の所蔵もしている、れっきとした「美術館」です。
そして美術館の階下には、現パナソニック製品の体験型ショールームもある。「製品展示」も別個にあったりする。汐留にお立ち寄りの際にどうぞ。
ドイツでは「PANASONIC」の看板しか見かけたことがなく、かなり長い間、「松下電工」と「ナショナル」と「パナソニック」はそれぞれ別の会社として認識していました。ようやく馴染んできたところで、今度はパナソニックに統一。あらら。
パナソニックの炊飯器、冷蔵庫、エアコン、洗濯機、電子レンジ、ミキサー……
なんだかちょっと、不思議な感じ。
これもきっと、しばらくしたら慣れるのでしょうね。
ふつかめ。
ホテルのレストランで朝食。
最初こそひとりでもくもくと食べていたけれど、しばらくして副館長が姿を現したので、向かいの席を勧める。
朝食はビュッフェ形式で、和食と洋食の両方が用意されてある。
こういうとき、つい、変な欲を出して「和洋折衷」にしてしまう。昔から。
朝からごはん、はちょっと重すぎるので、主食は迷うことなくパン。(おかゆ、はちょっと迷った)
ソーセージとスクランブルエッグと……と、ここでやめておけば恰好がつくのに、のりとみそ汁も取ってしまう。更に、飲みものオレンジジュースとほうじ茶。我ながら、もうカオス
副館長が、これを「スタンダードな日本人の朝食」と勘違いしていないことだけを祈る。
そして、ようやく「ボス」たちと合流。
チェックアウトを済ませてから、4人で新津美術館へ。
電車で20分、更にタクシーで10分、美術館はなかなかに遠かった。
多少不便な立地条件かもしれないけれど、自然に囲まれた、よい場所だなあと思う。
「子どもにやさしい美術館」と謳っているだけあって、とっても明るくて親しみやすいつくりにもなっている。学芸員の方々もみんなフレンドリーで、あっという間に気に入ってしまった。なんとも気持ちのいい美術館。
副館長来日の最大の目的は、本日の講演会。
講演は英語で行われ、英語の通訳がつくので、わたしの今日の役目は気楽な「お付き人」。
まずは機材のチェックを済ませてから、展示の視察。
今日がオープン初日!一般のお客さんに交じって、ぐるーっと一回りしてきました。
一丁前に、撮影許可証なんかをもらって、ぱちぱち写真撮影に勤しむ。
自分が翻訳した書類(督促状)も展示されていて、驚いた。
どうやら東京浜松新津……と、作品と一緒に巡回してきたらしい。
そうか、きみも作品たちに交じって旅をしてきたのか……。ちょっと、感慨深い。
お昼は、近くのおそば屋さんでおそば&天丼のセット。
おそばも天丼もめちゃくちゃおいしいうあぁ、ご飯のためだけでも新潟に来てよかったと思う
副館長は、箸デビュー2日目という割には結構使いこなせていた。おそばと天丼をお箸で、というのは初心者にとってはかなり厳しいかと思うんだけれど、フォークの誘惑に負けずに(?)最後までお箸で食べ続けていた。
未知なるものに対して、とても柔軟なひと。ぜひとも見習いたい。
午後から、いよいよ講演会。バウハウスの「いろは」のわかる、入門講演。
うれしいことに、事前予約で会場はすでに満員
とてもわかりやすい講演で、すごく面白かった。バウハウスに関する知識が更に深まった気がする!
逐次通訳つきだったので、同じ話を二回聴いていることになるのだけは少し辛かったけれど
講演後は、学芸員の方々と一緒に北方文化博物館へ。
豪農伊藤文吉の邸宅は、とにかく立派だった……。
英語の話せるガイドさんがついてくれたので、副館長も含め全員が詳しい解説を聞けた。
うんうん、これは願ってもないありがたい展開。地元の人間ではないわたしたちには、きっと質問に答えることができないと思うもの。
庭の一部では紅葉がはじまっていてびっくりも、もう?早いなあ。
車でドライブがてら(海も見られたー)ホテルに戻り、フロントに預けていた荷物をピックアップして、駅へ。
ここで副館長とはお別れ。一日ちょっとしか一緒にいなかったけれど、なんだかもう名残惜しい。
今度ドイツに行くときは、ほんとにバウハウスまで足を運ばないとなあ。会いたい人が、たくさんいるよ。
新津美術館の副館長がめちゃくちゃいい人で、荷物を持って駅まで同行してくれました。
「にいがたっぽい」駅弁を買って、新幹線に乗り込む。
お弁当を食べてからは、くったり爆睡。
午後9時に東京着。家に到着したのは、それから1時間後。
強行軍だったけれど、ものすごく刺激的で濃い2日間でした。
ご飯はおいしかったし、ひとはやさしかったし、海も川も見られたし、もう言うことなしです。新潟、万歳
バウハウス第二章、これにて無事終了。
「しゅっちょう」で新潟へ。
バウハウス展@新津美術館です。
今回のお仕事は、「通訳」というよりは「案内係」。
ドイツからいらっしゃるバウハウス・デッサウ財団の副館長さんを成田でお迎えして、新潟までお連れするのが最重要ミッション。
副館長の搭乗機はルフトハンザ。
ルフトハンザ、成田着、午前7時50分。はやいよねむいよ。
朝5時に起きて、6時半に家を出る。
各停に乗って一駅、そこからは成田まで一本。らくちん。
佐倉まで一時間弱ほど立ちっぱなしだったけれど、ぼうっとしていたおかげで(?)特に苦にならず。
むしろ空港に着いて、航空便発着情報ボード上に「DELAYED」の文字を見たときのほうが衝撃的だった。一時間遅延。きゃー。
ぼうっとすること一時間。どうにか飛行機が到着。
更に30分ほど待つと、ルフトハンザのCAが登場。
とりあえず、「ボス」に指定された待ち合わせ場所、「ミーティングポイント」に移動する。
しかしこのミーティングポイント、到着ロビーからは死角になっているし、成田に詳しくないひとには厳しいんじゃないのか。外国人なら、なおさら!
到着ロビーに立って、目印のロゴカードを持っていたほうが確実な気がする。
間を取って、到着ロビーが見えるあたりに陣取る。
わたしは副館長の顔を知っているけれど(写真をもらった)、副館長はわたしの顔を知らない。できるだけ早く見つけてあげなければ。
待つことしばらく、副館長らしきひとを見つける。
案の定ミーティングポイントには見向きもせず、到着ロビー付近を見まわしていたので、ロゴカード片手にダッシュで接近。
ごあいさつ。
笑顔がキュートな、とっても気さくな女性でした。
リムジンバスに乗って東京駅へ。
副館長もわたしもくったりして、バスの中ではひたすら爆睡。
途中でディズニーリゾートが見えた。京葉線沿いに走るんだー。
急に、日本に一時帰国したときのことを思い出す。到着はやっぱり第一ターミナルで、飛行機はルフトハンザ。おじさんが車で迎えに来て、みんなで一緒におかやんの実家(=旧拠点)に行ったっけ。ううん、デジャ・ヴュ?
リムジンバスは途中で渋滞に引っ掛かって遅延。予定より30分遅れて到着。
次の新幹線に乗って、新潟へ。相変わらず二人ともくったりして、道中の半分ほどは爆睡。
すでにお昼の時間を回っていたので、そのまま新潟駅でお昼を食べることに。
前回いらしていたキュレータ方おすすめのおそば屋さんへ。へぎそば。すっごくおいしかった。
副館長も気に入ってくれたみたいで、まずは一安心。
そのまま駅前のホテルでチェック・イン。
副館長の希望で、美術館視察は翌日に回すことになったので、夕食まではゆったりフリータイム。
部屋で少し休んでから、ひとりで万代橋・信濃川のほうまでお散歩。どこの街でも、どこの国でも、川のある情景はいいね。ほっとする。
夜は「ボス」の同僚と3人でごはん……のはずが、展示の最終チェックが終わらず、急遽副館長とふたりでディナーすることに。もはや「案内係」ではなく、「エセ接待」。
ホテルのフロントでおすすめのお店を教えてもらう。和食屋さん。
東京の感覚でお刺身とサラダと焼き物を頼んだら、……とんでもない量が出てきた。特にお刺身の盛り合わせ二人前は絶対に二人前じゃない、四人でもいける。地元プライス?
めちゃくちゃおいしかった。お刺身天国。
副館長の希望でこしひかりをお願いする。お味噌汁も頼んだほうがいいかな?と思ったものの、選択肢は「なめこ汁」と「あら汁」。……どっちもいきなりチャレンジするにはハードル高いな……。
あら汁をチョイスしてみるも、これはお口に合わなかったらしい。残念。うーん、もしかしたらなめこ汁のほうが、案外いけたかもしれない。
でも、お刺身もご飯もサラダも気に入ってくれたみたいで、ほっとした。接待成功、かな?
その後、ふたりでゆったりお散歩。駅前から信濃川に向かい、川沿いに歩いて一周。
夕方と夜とでは、雰囲気が全然違う。風が気持ちよくて、景色もとってもきれい。
「この川、ライン川に似ていない?」と副館長に言われて、ああそうか、と思った。
万代橋、信濃川。この景色が、デュッセルドルフの橋から見るライン川の情景によく似ている。
「新潟は、どことなくドイツと雰囲気が似ている気がする」
副館長のことばに、ああこの辺を歩いていてなんとなくほっとするのはそういうことかなあ、としみじみ思った。
大きすぎず小さすぎず、新潟の街は規模からして自分の性に合うかも……と思ったのは、そういうことなのかな。
お部屋に戻る直前に、副館長からおみやげをいただく。
バウハウスの本と、神経衰弱カードゲームと、メモ&エンピツ。そしてなぜかMozartkugeln(オーストリア・ドイツの定番チョコレート。モーツァルトのパッケージが目印の、マジパンチョコレート)。
本は、実は以前にいただいたことがあるんだけれど、それでも嬉しい。
驚いたことに、この本の著者が副館長だった!そうか、5か月前にもらった本の著者と今、一緒にいるんだ!
おやすみなさい、と告げて解散。
ぅあー、つかれたけれど、それ以上に楽しかった!
明日は単なる同行者だけれど、最後の最後までがんばるぞ。
来月、バウハウス展示関係でまたもや「たのしごと」します。
今度は出張編in新潟。
ドイツからいらっしゃるバウハウス・デッサウの副館長を成田でお迎えして、東京新潟まで同行。
そのまま一泊して、翌日の開会式を見届けてから、再び東京へ。(帰りはひとり)
空港でよく見る、「〇〇さんはこちら」的なプレートを持って、スタンバイ。
……どきどきだ。
師匠からあっさり(?)許可も出たことだし、気合いを入れて修行してきます。
個人的には、前回いらしたキュレーターさんが絶賛していたおそばを食べるのが楽しみです。(た、食べられたらいいなあ!)
そしてもちろん、もう一度展示を見るのが楽しみです!
そのためにも、今のうちにしっかり「本業」を進めておかないと。
かれんだー
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りんく
かてごり
最新とらっくばっく
ぷろふぃーる
日本の大学院で現代ドイツ文学を勉強中。ただいま、ドイツにて「しゅっちょう」修行の旅の途中。今やすっかりメクレンブルクの空と大地と海に心を奪われています。
夢は、日本とドイツをつなぐ「ことばや」さんになること。
深刻になりすぎず、でも真剣に。
こつこつ、しっかり、マイペース。がんばりすぎない程度にがんばります。
2010年4月-9月までロストック(メクレンブルク・フォアポンメルン州)、10月-2011年3月までベルリンに滞在。再度ドイツに留学することが、今後の目標のひとつ。
ぽつぽつと、不定期的に過去の日記を埋めていきます。