ゆうゆう自適。
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「好きな画家は誰?」と尋ねられたなら、まず最初にポール・セザンヌの名前を挙げる。(次点はジョアン・ミロ)
セザンヌ主義展を見に行く、と言った際、先輩に「YuNさん、セザンヌの絵がわかるの?」「セザンヌのどこがいいの?」(どこが気に入っているの、の意)と訊かれた。
セザンヌがわかるのか、と問われれば「わからない」と答えざるを得ない。
(そもそも、描くにしても見るにしても、絵心がないことは自分が一番よくわかっている!)
でも、「すき」と感じることだけはわかる。
まじめに芸術作品を鑑賞する人に「けしからん」と言われても、今の自分には感覚的にしか作品を楽しむことができない。好きな作品の背景を勉強したりするのはすきだけれど、絵を見ただけでその素晴らしさを言い表すことなんてできない。
だから「すきかきらいか」で判断することになってしまうけれど、今はそれでいいか、とふてぶてしくも開き直ってみる。
そんなわけで、セザンヌが好きです。
きっかけは美術の模写課題。
(そうとは知らずに)二回連続でセザンヌの絵を選んで、以来、セザンヌの絵に親近感を覚えるようになったのが、そもそものはじまり。
幻想的な湖の風景画と、帽子をかぶったおじさんの絵。
はじめて見たセザンヌの絵。そして、一番印象に残っているセザンヌの絵。
10年近くずっと、セザンヌはわたしの中で「風景画とおじさんの絵を描く画家」だった。
今回のセザンヌ主義展では、よくも悪くもそのイメージが変わった。いや、性懲りもなく「風景画とおじさんの絵を描く画家」なんだけれど、それはセザンヌのほんの一端に過ぎないのだと実感した。
彼が描いた自画像や、妻の肖像画は、件のおじさんの絵とまったく印象が違う。風景画も、自分の中で印象に残っている一枚とは違う。
でも、セザンヌだ。
湖の風景画もおじさんの絵も、そこにちゃんとある。
(当り前のことかもしれないけれど、今までの自分にはこの認識が抜け落ちていたんだなあ)
セザンヌのほか、セザンヌの影響を受けた画家の絵も数多く展示されていて、それがまた面白かった。マティスがいて、モディリアーニがいて、ピカソもいる。そして、日本の画家も。
セザンヌの作品を、後世の画家の作品を並べると、セザンヌがどのように吸収され、独自のかたちで表現されたかが見られて(見られたような気がして)興味深い。
ぱっと見、マティスもモディリアーニもピカソもセザンヌとまったく違った描きかたをしているようにか見えないのに、……つながっているんだなあ。
時間が押していたため、あんまりゆっくり見られなかったのが残念だけれど(やっぱり美術館はひとりでゆったり心行くまで見るのがいい……)、行けてよかった。
もっともっとじっくり、セザンヌが見たくなった。
以上、感覚的なレベルで展覧会を楽しんだ感想!
ちなみに、ミロで好きなのは「アルルカンのカーニバル」。
小学校のとき、教科書で見たのがものすごく印象に残っています。
(この絵を解釈してみよう!という課題はだいっきらいだったけれど。たぶん今でもまともに解釈なんてできない)
3月にミロ展が大丸ミュージアムで開催されるらしいです。
こ、これは行かねばっ。
「アルルカンのカーニバル」、来てくれないかなあ。
実物見てみたい!
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かれんだー
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ぷろふぃーる
日本の大学院で現代ドイツ文学を勉強中。ただいま、ドイツにて「しゅっちょう」修行の旅の途中。今やすっかりメクレンブルクの空と大地と海に心を奪われています。
夢は、日本とドイツをつなぐ「ことばや」さんになること。
深刻になりすぎず、でも真剣に。
こつこつ、しっかり、マイペース。がんばりすぎない程度にがんばります。
2010年4月-9月までロストック(メクレンブルク・フォアポンメルン州)、10月-2011年3月までベルリンに滞在。再度ドイツに留学することが、今後の目標のひとつ。
ぽつぽつと、不定期的に過去の日記を埋めていきます。
無題
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僕はその感覚が好きです。
だってプロじゃないから、語る必要ないし、好きだから好きでいーし。viva アマチュアリズム!
僕は意味も無くミレーの「オフィーリア」が好きです。初めて本物見たときフラフラになるまで直立不動してました。
オフィーリア
わたしは絵に関しては、「すきだからすき」としか答えられないなあ。でも、それでいいかなあ、と割り切っております。(作品の背景を知ると、おもしろさが倍増するのも確かなんだけれどね)
ミレーの「オフィーリア」はポスターおよびカタログでしか見たことがないんだけれど、第一印象は「ものすごくインパクトのある絵だな」。全体的な雰囲気としてはむしろ静謐といった感じなのに、オフィーリアの表情が生々しくて……。
確かモデルを浴槽につからせて描いた絵だったかと思うけれど、この背景もものすごく印象に残っているなあ。(あんまり長引いてお湯が冷めて水になり、モデルは風邪を引いたという……)
セザンヌ展、あんまり急に行くことを決めちゃって、声をかけられずごめん!またの機会に、どこか行こう~!