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ゆうゆう自適。

つらつら、まったり。つれづれ(不定期)雑記帳。海風薫るロストックから伯林、そして再び東京へ。再びドイツへ「帰る」日を夢見て、今日も今日とてしゅぎょう中。
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今回、なぜかベルリン‐ロストック間の運賃が若干上がっていて、なんでかな?と思っていたのだけれど、もしかしたらWaren-Müritz-ギュストロー間の工事により、ルートが変更になっているためかもしれない。
……しかし正直なはなし、工事を頼んだのはわたしじゃないし、このルート変更により(数分程度だけれど)遅れが生じているのだから、値上げをされても……という気持ちになる。一番大変なのはギュストローで乗り降りするひとで、バスで臨時駅まで乗り継がなければならない。工事を行う必要があるにせよ、現状は百害あって一利もない……。
 
そんなこんなでロストック到着も10分ほど送れ、お迎えに来てくれた担当者さんに余計な心配をかけてしまった。理不尽だ!
 
着いて早々、女性スタッフの会食欠席を聞かされ、「女性の代表者」の代役に認定される。ひいい、「しゅっちょう!」にしていきなりの大役!
 
担当者さんと一緒に、Fluchthelferさんと待ち合わせをしているカフェへ。あ、このカフェ、いつも前を通っていたけれど入ったことなかったな……とぼんやり思っているうちに、Fluchthelferさんとご対面。新聞のインタビューの予約が入っていたので、横から彼らのやりとりをながめていること30分。なんとなく気難しそうなひとを想像していたのだけれど、気さくな印象のおじいちゃんだった。
その後、会食の席で一瞬、隣になったときも(のちに諸事情により席替え)、「わたしのこと怖くないよね?」と尋ねてきた。にこにこ、いらずらっ子みたいな笑顔。畏怖の念みたいなものがこのときにふっと消えて、普通に会話ができるようになった。ベルリン在住の方だったためか、「今日はベルリンから来ました」というと、フレンドリーさが更にアップ。しかも、割とご近所さんの模様。
 
食後にFluchthelferさんとお師匠の対談in地元の書店。ヨーンゾンのインタビュー本を掘り下げる内容のトークで、オリジナル・テープを紹介してもらったり、Fluchthelferさんが現在執筆している本の抜粋が朗読されたり、なかなか濃い2時間でした。
……イベントの最中に腹痛に襲われ、後半1時間はまったく生きた心地がしなかったんだけれど、それさえなければもっと心から楽しめたんだろうなあ、と思うと残念で仕方がない。あーあ。
 
イベント後は地元の飲み屋でプチ打ち上げ。書店のオーナーさんがFluchthelferさんにサインをお願いしたのに乗じて、わたしも持参したインタビュー本にサインをお願いした。単に名前を入れるだけかと思いきや、ご丁寧にメッセージまで書いていただいた。
 
「Wahl-Berlinerinと過ごしたロストックの夜を記念して」
 
Wahl-Berlinerin。自らの意思で、ベルリンっ子であることを選択したひと。
 
今やわたしは「ロストックっ子」ではなく、「ベルリンっ子」なのか。
ちょっと淋しいけれど、それと同時にちょっとうれしい。
 
ロストックもベルリンも、自分の意思で選び取った。
ロストックで生活していたときは、Wahl-Rostockerin。今は、Wahl-Berlinerin。
 
根っこの部分は、なんだかんだでRheinländerin
純粋な東京っ子にはなれそうにもないけれど、東京だって居場所のひとつ。Wahl-Tokyoterin
 
「わたしは、今自分がいる場所こそが故郷だと思っている。家があるところが故郷なんだ」
 
と、Fluchthelferさんは言った。それもひとつのふるさとのかたち。
ヨーンゾンは心の中にある失われた故郷を求めた。それだってひとつのふるさと。
 
わたしは、その中間にいるのかなと思う。
 
今いる場所もかつて住んでいた場所も、同じくらい大切に思うし、どちらがいいなんて一概に言えない。あれだけロストックに、メクレンブルクに帰りたい!っていっていたけれど、なんだかんだでベルリンに愛着を覚えつつある。メクレンブルクにもベルリンにもそれぞれよいところと悪いところがあって、どっちのほうがいい、なんて簡単にはいえないよ。今すぐラインラントに引っ越せ!って言われようものなら、それはそれで困惑する。
 
Heimat(故郷)。
Wahl-Heimat(選び取った故郷)。
 
それは、今「帰る場所」。
そして、「帰りたいと願う場所」。
 
2011年11月15日時点の、わたしの「故郷」。
 


さて現地に着くまで不明だった宿ですが、割と親しくさせてもらっている博士課程の仲間のおうちに泊めてもらうことになりました。
 
わたしがロストックに来ることを出先(帰省先エアランゲン!)で聞いて、帰ってくるなり大急ぎで準備をしてくれたそうです。しかも、今日同じ電車でロストックに着いたらしい。お、お騒がせしました……。
 
仲間のおうちはKTV(Kröpeliner-Tor-Viertel)地区、かつてわたしが住んでいた寮の近所。かもさんも宿泊したゲオルク・ビューヒナー号のご近所さん!
WGだけれどウチの寮よりもずっとずっと快適なおうちで、家賃も安いという優良物件。欠陥住宅のくせに家賃だけは高い部屋にいたことがいよいよ哀しくなってくる。しかしこの立地条件・広さでこの家賃、というのはかなりの好条件らしく、一般的にKTVの家賃は高めに設定されているとのこと。うーん。
 
今回は、居間(共同スペース)のソファをベッド代わりに使わせていただくことに。同居人さん(日本人のハーフ)も快く迎えてくれて、感謝の気持ちでいっぱい。
 
そんな感じでロストックの夜は更けていったのでした。
 
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ドイツ生まれ、ドイツ育ちの「なんとなく日本人」。根っからのラインラントっこ。

日本の大学院で現代ドイツ文学を勉強中。ただいま、ドイツにて「しゅっちょう」修行の旅の途中。今やすっかりメクレンブルクの空と大地と海に心を奪われています。
夢は、日本とドイツをつなぐ「ことばや」さんになること。

深刻になりすぎず、でも真剣に。
こつこつ、しっかり、マイペース。がんばりすぎない程度にがんばります。

2010年4月-9月までロストック(メクレンブルク・フォアポンメルン州)、10月-2011年3月までベルリンに滞在。再度ドイツに留学することが、今後の目標のひとつ。

ぽつぽつと、不定期的に過去の日記を埋めていきます。


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