ゆうゆう自適。
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独文関係の研究会に行ってきました。
一週間、「魔の山」といっても過言ではないような非日常空間に滞在しながら、オールドイツ語で日々討論、討論、討論。
講演やテーマ発表の他にはグループワークもあって、決められた課題(テクスト)について議論したりするのだけれど、これがとにかくすさまじい!課題の量も半端ないけれど、ドイツ語圏ネイティヴの研究者を中心に展開される怒涛の議論は本当に容赦がない。
予習が不十分で、ぼんやりと言いたいことを考えているうちにさーっと議論が流れてしまう。とにかくみなさんしゃべる、しゃべる。もはやあれだ、「言ったもん勝ち」。
それでも若手が発言しやすいように話の流れを変えてくれたり、とんちんかんなことを言っても上手にフォローしてくれたので、すごくやりやすかった。
ドイツ人の先生方は始終、われわれ院生を「学生のみなさん」でも「院生のみなさん」でもなく、「若手の研究者のみなさん」と呼びかけていました。
とてもとても些細なことなのだけれど、はっとさせられた。たとえ修行中の身であるとはいえ、今自分は、曲がりなりにも研究者のはしくれとして先生方と同じ舞台に立っているのだと。
このことを、決して忘れちゃいけない。
【 今回の反省点 】
・テクストの予習が十分ではなかった
・疲れが蓄積されると集中力が切れる
・もう少し発言回数を増やしたい
日本全国のゲルマニストと知り合う機会でもありました。
みんなそれぞれ研究の対象は違うけれど、「ドイツが好きなんだ!」という気持ちは(たぶん)みんなおなじ。夜の部(またの名を宴会)でもいろんな方々とお話をするのが楽しくて、部屋に帰りがたくて、睡眠時間を削ることもしばしば。そんな中、毎日ほぼ朝方まで起きていらした先生方は、なんとタフなことでしょう。
たくさんのアドバイスと励ましのことばをいただきました。
興味や目標や、悩みや迷いにも耳を傾けてもらって、たくさんの勇気をもらいました。
もうだいじょうぶ、自分を信じてドイツに行ける。がんばれる。
そして、もっともっと成長して、絶対、この場に帰ってくる。
そう、思った。
渡独直前に一週間山ごもりなんて無茶だ、とわが身をうらんだりもしたけれど、行って本当によかった。議論の流れについていけないと思ったこともあったけれど、たくさんの刺激を受けたし、なにより自分がやりたいこと、やらなければならないことが少しでも見えてきた気がする。
体力的にはもう限界だったけれど、最後は「下界」に降りるのを名残惜しく思ってしまったほど充実した、本当に楽しい時間でした。
さすが、「魔の山」。
一度とりつかれたら最後、7年降りられないのもうなづける。
しかし寒かった!
東京で桜の開花宣言してるのに雪降った!
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かれんだー
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りんく
かてごり
最新とらっくばっく
ぷろふぃーる
日本の大学院で現代ドイツ文学を勉強中。ただいま、ドイツにて「しゅっちょう」修行の旅の途中。今やすっかりメクレンブルクの空と大地と海に心を奪われています。
夢は、日本とドイツをつなぐ「ことばや」さんになること。
深刻になりすぎず、でも真剣に。
こつこつ、しっかり、マイペース。がんばりすぎない程度にがんばります。
2010年4月-9月までロストック(メクレンブルク・フォアポンメルン州)、10月-2011年3月までベルリンに滞在。再度ドイツに留学することが、今後の目標のひとつ。
ぽつぽつと、不定期的に過去の日記を埋めていきます。
無題
ワタクシも"Nachwuchswissenschaftler"と呼ばれています.
でも,正規のDoktorandになってみて一番びっくりしたのは,教授がわたしを"wiss. Mitarbeiter"と紹介することです.
そうか,もう学生じゃないんだと.確かに,Arbeitsvertragで研究している人もいるわけですからね〜.
なるほど
ことばの重みが「学生」とは違いますね。
ぴんと、背筋を伸ばすように。
自分も「学生だから」と甘えたりしないように、研究者のたまごとして恥ずかしくない成果を出せるように、気合いを入れてがんばります。