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ゆうゆう自適。

つらつら、まったり。つれづれ(不定期)雑記帳。海風薫るロストックから伯林、そして再び東京へ。再びドイツへ「帰る」日を夢見て、今日も今日とてしゅぎょう中。
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貧乏性・YuNはここぞとばかりに映画館に走ります。
今日も午前中に映画館の列に並んで当日券を入手。今回はフランス映画「Tomboy」です。
 
Tomboy、すなわち「おてんば娘」。
これは、男の子になりたいと願った女の子の物語。
 
引っ越し先で知り合った少女・リーザに名前を尋ねられ、とっさに「ミカエル」と性別を偽ってしまったローレ。その日から、ローレは「男の子としての自分」を意識するようになる。夏休みの間、ミカエルとして近所の子たちと親しくなるローレ。しかし、新学期は目前に迫っていた。そして、リーザとの距離もどんどん縮まって……。
 
とても繊細で、細かいところまで丁寧に作りこまれた映画。


(ここからネタバレ)
 
ちょっと引っ込み思案のローレが、ミカエルになることでどんどん変わっていく。新しい自分を発見する。その一方で、自分が(身体的に)男の子になれないことも思い知らされる。友達と泳ぎに行く際には水着を切って海水パンツを即席で作り、男の子になりきるために粘土でペニスを作って水着に忍ばせる。断ることも可能だっただろうに、ローレは必至で男の子になりきろうとする。
 
そして、リーザとのキス。
 
新学期になれば「ローレ」として学校に行かなければならないので、正体がばれるのは時間の問題だったのだけれど、どうやって終わるのだろう……とはらはらしながら観ていました。
 
「あなたはなんていうの?」ではじまった、「ミカエル」とリーザの友情。ローレが正体を明かしたあとに、リーザはもう一度問う。「あなたはなんていうの?」ローレ、と答えたところから、ふたりの友情は新たにはじまる。とてもうつくしいラスト。
 
(ここまでネタバレ)

 
ローレ/ミカエル役のZoé Héranが中性的で、ハマリ役。「ミカエル」のときは男の子のように見えるのに、ワンピースを着た姿は女の子そのもの。容姿も性格もローレと正反対の妹・ジャンヌもかわいい!
 
土壇場になってから観ようと決めた作品だったけれど、行ってよかった。日本で公開される日が来るのかはわかりませんが(ハリウッドものばかりでなく、こういう映画ももっとたくさん日本で公開してほしい)、オススメです。


男の子であろうとするローレの一挙手一投足に心を動かされていたのだけれど、なぜか映画館はローレが行動を起こすたびに笑いに包まれていて、イマイチ理解できなかった。ジャンヌが年相応の遊び(踊ったり、歌ったり、絵を描いたり……)をするだけで笑いが起こるので、「子どもらしさ」が微笑ましいと思ったのでしょうか。でも、ローレは真剣そのもの。彼女なりに必死で、どうしてもここが「笑いどころ」のように捉えることができない。果たして、大人の目線で一笑に付していいものなのかしら、と最後まで釈然としなかった。実際に、心と身体の性が一致しないこともあるだろうに。
 
隣にタイ人の方が座っていたのですが、原語(フランス語)も字幕(英語)も理解できなかったのか、その隣に座っていた知人が適宜ドイツ語に訳していました。これは本当に勘弁してほしかった……。字幕でさっと内容を拾って、原語の響きを味わいたいところなのに、横からすでに把握している内容を再度ドイツ語で解説されるのは本当に苦痛。それを、こんな繊細な映画で!
 
作品がよかっただけに、環境が微妙なのが残念でした……とほほ。
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ドイツ生まれ、ドイツ育ちの「なんとなく日本人」。根っからのラインラントっこ。

日本の大学院で現代ドイツ文学を勉強中。ただいま、ドイツにて「しゅっちょう」修行の旅の途中。今やすっかりメクレンブルクの空と大地と海に心を奪われています。
夢は、日本とドイツをつなぐ「ことばや」さんになること。

深刻になりすぎず、でも真剣に。
こつこつ、しっかり、マイペース。がんばりすぎない程度にがんばります。

2010年4月-9月までロストック(メクレンブルク・フォアポンメルン州)、10月-2011年3月までベルリンに滞在。再度ドイツに留学することが、今後の目標のひとつ。

ぽつぽつと、不定期的に過去の日記を埋めていきます。


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