忍者ブログ

ゆうゆう自適。

つらつら、まったり。つれづれ(不定期)雑記帳。海風薫るロストックから伯林、そして再び東京へ。再びドイツへ「帰る」日を夢見て、今日も今日とてしゅぎょう中。
2024/04    03« 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30  »05
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ここ2、3週間ほど、ゼミの発表でかかりっきりでした。
クリスタ・ヴォルフ、Kein Ort. Nirgens(どこにも居場所はない)。

文学作品における「fremd」(未知の、なじみのない、奇妙な、異質の etc.)の概念を見ていく、というのが今学期のテーマなのだけれど、題材選びに失敗したなと痛感したのが発表直前。2コマ分の授業でこの作品(ヴォルフ作品の中でも難解)を扱おうとするのがそもそも無理な話で、案の定ぐだぐだな感じで終了。あぁ。

まあでも、来週はこの発表で扱った詩人の詩を読むことになったし、そういう意味ではそこまで大惨事でもない……かもしれない。


2、3週間、ずーっとにらめっこしていて、改めてKein Ort. Nirgensはうつくしい作品だなあ、としみじみ思った。もっとしっかり読み込みたい、もっとこの作品に浸っていたい、とも。
反面、修論でお世話になるKassandraのほうはすっかり「お留守」の状態で、本気で洒落にならない。若干、印象が薄れ気味ですらある。ひえぇ。


危機感を抱きつつも、今日もギュンダローデ(Kein Ort. Nirgensのヒロインで実在した人物)に関するエッセイを読んでいます。

PR
独文学会に行ってきました。
前回は「おてつだい」で発表を聞く機会はほとんどなかったけれど、今回はちゃんと参加費を払って参戦!

会場は池袋。
引っ越しをして家が都心から遠くなったことを性懲りもなく忘れ、「せっかくだし!」と意気込んで乗った副都心線のダイヤが読めず、堂々遅刻最初に聞こうと思った発表には間に合わないので、ちょっと遠めの会場へ。この会場の出入り口を間違えて、裏口ではなく正面から入ってしまった……わーん最悪

現代文学関係の発表がいくつか聞けて、大変興味深かったです。
ただ、発表で扱われている作品(論文)はどれも未読だったので、レジュメによっては話がよく見えない、ということもあったり。うーん勉強不足。
一番聞きたかったヨーンゾーンの発表が聞けたのも満足。ただ、こちらの作品"Jahrestage"は長編四部作というボリュームで、全然手がつけられない状態。しばらく後回しかな……。


発表を聞いている途中で、誰かが真後ろの席についた。
ふとした折に振り返ってみると、なんとそこには師匠がびっくり。
ヨーンゾーンの発表が気になっている、と事前に伝えてはあったけれど、まさか会うとは思わなかった。


発表終了後、雑誌販売ブースで店番をしていた後輩や雑誌編集スタッフと合流し、みんなでお昼。
マレーシア料理を食べました。カモ胸肉とライスのセット。カモ胸肉は甘辛ソースでどうぞ。

おいしかった!


さて、天気もいいので、今日はこれから「旅」に出ます。

ことばを、「向こう岸」に運ぶ。


翻訳関係の勉強会に行ってきました。

お世話になっている先生から、いきなり当日に案内のメールが届き、対処できなかった一回目。
そもそも連絡がなかった二回目。
三回目にしてようやく参加が叶いましたが、細かい説明を受けていないので会の主旨自体がよくわかっていないというだめっぷり。(10月に開かれる翻訳シンポジウムに向けての会議&勉強会の模様)


今回のテクストは多和田葉子『アルファベットの傷口』(文庫版改題:『文字移植』)。
事前に手渡された資料はなぜか英語。

「ドイツ人を中心にして集まる会で、なんで多和田葉子を英語で読むのか?」と疑問を持ちながら、読んだ。
とにかく読むのに精いっぱいで、「原作は日本語ドイツ語訳が存在しないから英訳使用」というごくシンプルな流れに気づかず、「オリジナルと翻訳」について考えることができなかったのがひたすらイタイ。

とりあえず隅っこで、ドイツ語で繰り広げられるハイレベルな討論に耳を傾けていました。
(わたしと同じく)翻訳しか読んでいないひと(主にドイツ人)、両方とも目を通したひと、日本語版しか読んでいないひと……それぞれの立場からの意見は、大変興味深かった。英語からドイツ語の概念を読み取るとか、ささっと読んでいるだけじゃあわからない。もっとしっかり、アンテナを張らないとね


翻訳について討論する機会なんてこれまでなかったから、とてもよい刺激になったなあ。もうちょっと修行を積んで、討論の仲間入りを果たしたいところです。(少なくとも翻訳論にベンヤミンとデリダを持ち出せるレベルでは、まだない)


とりあえず多和田葉子の「オリジナル」を近いうちに読んで、自分の中で消化させよう。

最近、ドイツ語TAの勤務で、機器操作+添削に加えて例文朗読もちょろっと担当させていただいています。

目の前に座っているのは、ドイツ語歴二ヶ月弱の大学1年生。
ゆっくり、聞き取りやすく読む必要があります。

……これが、なかなか難しい。

集中して読まないと、早く読みすぎたり、うっかり方言が出てしまう。
そこだけはなんとかしないと!


どきどきものだけれど、楽しい。


日に日に覚えることが多くなっていって大変だけれど、みんなドイツ語をきらいにならないでね、と祈るばかり。
ミーティングのあと、指導教官の研究室へ。

「進捗状況チェック」。
面談はひと月ぶりくらい?


「まだ動きだしてない」、と。


ひと月前から少しずつ書いていた「修論めも」を持っていったら、案の定さくっと問題点を指摘されて、足ぶみ状態に。

はう

どんなに「気になる点」と「やりたいこと」を列挙しても、肝心のテーマがしっかり固まっていないと、なにもはじまらない。むむむ。


師匠からのアドバイスは、

「とにかく手を動かせ」

でした。


あぁ、

この動きたくても思うように動けない感じも、
計画書が空回りする焦りも、
うまくかたちにならない考えも思いも、

卒論のときとなんとなく似ていて、落ち着かない。

かれんだー

03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

最新こめんと

[09/21 YuN]
[09/17 むさぴょん]
[09/15 YuN]
[09/14 ぶた]
[09/14 YuN]

最新とらっくばっく

ぷろふぃーる

YuN


ドイツ生まれ、ドイツ育ちの「なんとなく日本人」。根っからのラインラントっこ。

日本の大学院で現代ドイツ文学を勉強中。ただいま、ドイツにて「しゅっちょう」修行の旅の途中。今やすっかりメクレンブルクの空と大地と海に心を奪われています。
夢は、日本とドイツをつなぐ「ことばや」さんになること。

深刻になりすぎず、でも真剣に。
こつこつ、しっかり、マイペース。がんばりすぎない程度にがんばります。

2010年4月-9月までロストック(メクレンブルク・フォアポンメルン州)、10月-2011年3月までベルリンに滞在。再度ドイツに留学することが、今後の目標のひとつ。

ぽつぽつと、不定期的に過去の日記を埋めていきます。


ぶろぐ内検索

<< Back  | HOME Next >>
Copyright ©  -- ゆうゆう自適。 --  All Rights Reserved
Designed by CriCri / Material by もずねこ / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]