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ゆうゆう自適。

つらつら、まったり。つれづれ(不定期)雑記帳。海風薫るロストックから伯林、そして再び東京へ。再びドイツへ「帰る」日を夢見て、今日も今日とてしゅぎょう中。
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お友達(ベルリンで知り合ったご近所さん!)に誘われて、映画の試写会に行ってきました。「八日目の蝉」。

映画のCMを見て「読んでみようかなあ」と思い、つい先日、文庫本を手に取ったばかり。
急遽決まった映画鑑賞に対応できず、ひとまず前半部(第一章)だけ読み切って試写会に臨む。

以下、ネタバレ。



恋人は妻帯者。
かつて、身ごもった子を産むことのできなかった希和子は、恋人の赤ん坊をさらい、薫と名づけて大切に育てる。
「この子と一緒に生きることさえできれば」と、すべてを手放す覚悟を決める希和子だったが、わずか4年で逃亡劇は幕を閉じる。

そして20年後。
当時連れ去られた娘・恵理菜(薫)は、本当の家族とぎくしゃくした関係を築いていた。
やがて恵理菜は、かつての希和子と同様に、不倫相手の子を身ごもってしまう……。


「原作を半分だけ読んだ」という中途半端な状態だったので、どうなることやらと心配していましたが、恵理菜の物語を軸に希和子の物語が挟まれるかたちでストーリーが進むので、展開を追うのに苦労はしなかった。

第二部を読まないままで受けた印象は、「非常に丁寧に、きれいにまとめた映画」。
はなしの流れはスムーズだし、映像もすごく綺麗。永作博美と井上真央のダブルキャストも素晴らしかった。

ただ、希和子の内面があまり前面に出ていなかったのが少し物足りなかった。
「この子と生きるためならどんなことでもする」(たとえば、自分と薫の戸籍を偽装するために、公務員との結婚を考えるなど)という気迫が伝わってこなかったのは、ちょっと残念。

エンジェル・ホームの描写にしてもそうかな。
時間の都合上、ある程度コンパクトにまとめなければならないのは仕方がないとして。


それでもラストは涙なしには見られなかった。
(友達が隣に座っていたので、もう泣くまい泣くまいとこらえるのに必死だった)
恵理菜が、かつて小豆島の写真館で撮った写真を現像してもらうシーンと、その回想。

自分が、母だったら。
自分に子どもがいたら。

そんなふうに考えていた。


原作を全部読み切ったら、また印象が変わってくるんだろうか?


【 追記(4月28日) 】

第二部読了。
薫(恵理菜)サイドも、やはり映画のほうが「きれい」にまとまっている。

恵理菜と、彼女の本当の両親との間にある軋轢は、最小限にカットされている。
父の無関心、母のいらだち、(妹・真理菜の存在)、恵理菜の「すべてを壊してしまいたい」という衝動も。

ちなみに、映画で一番印象に残っていた写真館のシーンは、原作には存在していなかった。
そもそも、小豆島のシーンがすべてオリジナル。恵理菜は小豆島に到着するけれど、その後、なにをしたかをうかがい知ることはできない。したがって小豆島パートは、監督/脚本家の解釈が反映されているとみていいんだろう。

セリフを組み込むことにより、作品の世界観を表現することを試みているけれど、本と映画とで受ける印象が大きく異なることに驚いた。余韻の性格が、まったく違う。


結論。わたしにとって、『八日目の蝉』と映画「八日目の蝉」は、ベツモノ。
ただ、映画は映画としてちゃんと完結しているので、好き嫌いは思い入れによって左右されるのではないかと思う。
個人的には、本を読んだ上で映画を見ることを推奨。そのほうが、いろいろと考えるよちがある。逆だと、どうも永作希和子と井上恵理菜(薫)で読んでしまう……。


共通していえるのは「君とのことはいつかちゃんとするから」とのたまう妻帯者にろくなやつはいない、ということでしょうか。岸田@劇団ひとりのキャスティングは妙にリアルだったな……。設定のうえでも。
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ドイツ生まれ、ドイツ育ちの「なんとなく日本人」。根っからのラインラントっこ。

日本の大学院で現代ドイツ文学を勉強中。ただいま、ドイツにて「しゅっちょう」修行の旅の途中。今やすっかりメクレンブルクの空と大地と海に心を奪われています。
夢は、日本とドイツをつなぐ「ことばや」さんになること。

深刻になりすぎず、でも真剣に。
こつこつ、しっかり、マイペース。がんばりすぎない程度にがんばります。

2010年4月-9月までロストック(メクレンブルク・フォアポンメルン州)、10月-2011年3月までベルリンに滞在。再度ドイツに留学することが、今後の目標のひとつ。

ぽつぽつと、不定期的に過去の日記を埋めていきます。


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