ゆうゆう自適。
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ベルリナーレの目玉作品のひとつだったのか、前売りの段階で全日程のチケットが完売。
当日券ですら入手しづらいのでは、と思っていたものの、ダメモトで行ってみる価値はある!ということで、「Eighty Letters」鑑賞後、該当の映画館へ。隣の駅だし、チケットが取れなくても痛手ではない。
なんと、1枚だけ残っていました!
夜22時からの上演だったので、一回帰ってまた出てくる必要はあるけれど、それでも観たい!ということで、即購入。残数が2、3枚だったら、友達も誘えたんだけどなあ。
そんなわけで、ひとりで行ってきました。
会場はAlexanderplatzからひと駅東へ行ったSchillingstr.にある映画館、International。カール・マルクス通りに来るたびに「ああ東ドイツだな」と思うのだけれど、この映画館はなんとバウハウス・スタイルの建築。内装もとてもきれいで豪華だった。
60年代のイギリス。
少年ナイジェルは料理、それも調理のほうに大変関心を持っていた。母親が料理上手ではなかったことにも一因があったのかもしれない。本を片手に、新しい料理に挑戦しようとする息子を、父親は理解できずにいた……。
(ここからネタバレ)
喘息を患っていた母の死と、お手伝いさんのミセス・ポッターの登場で、ナイジェルの生活は大きく変わる。ナイジェルの心境をよそに、料理上手で女性の色香ただようミセス・ポッターにみるみる魅了されていく父。やがて父は、ナイジェルとミセス・ポッターと3人、イギリスの片田舎で新しい生活をスタートしようと考え、実行に移す。
父の関心を引くため、ナイジェルは学校の調理実習で料理の腕を磨く。ナイジェルの料理の腕に危機感を覚えたミセス・ポッターは、彼をキッチンに近づけまいと最新の注意を払った。
地元のパブの厨房でアルバイトをしながら、ナイジェルは料理の可能性と性の目覚めを知る。
やがて父が(間接的にミセス・ポッターの手による過食が原因で)亡くなると、ナイジェルは家を飛び出し、ロンドンに赴く……。
(ここまでネタバレ)
イギリスの料理研究家でフードジャーナリストのナイジェル・スレイターの半生(料理研究科になるまでの道のり)を映画化した作品。
映像がとにかく、きらきらしていた。
ナイジェルが料理の魅力に取りつかれていく過程が、非常によくわかる。
涙あり、笑いあり。
シリアスな展開の中にもくすっと笑えるエピソードが盛り込まれているのは、イギリス流なのでしょうか。
タイトルの「Toast」。
料理が苦手な母が調理に失敗するたびに、「そうね、今日はトーストにしましょう」というのだけれど、この「こんがり焼けたトーストにバター」という組み合わせが、ひとつの「幸せ」を体現している。幼年期の幸せ、そして現在へと続く旅路の出発点。
観ていて清々しい気持ちになる映画でした。
22時から開始のはずでしたが、舞台あいさつの時間調節のためか、実際に映画がスタートしたのは22時半すぎ。そして上演後にもQ&Aが設けられていた。すでに0時を回っているにもかかわらず!
しかし、今日は平日。
電車が24時間運航しているわけではないので、さっさと帰らないと夜バスを待つ羽目になってしまう!
そんなわけで、Q&Aは無視して会場を飛び出しました。
途中まではどうにか電車を乗り継いでいけたけれど、最後の乗り換え地点で地下鉄に乗れなかった……タッチの差!
同じくぎりぎりで乗れなかったひとと世間話をしながら、夜バスを待った。幸い、15分で来てくれたよかった!
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かれんだー
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ぷろふぃーる
日本の大学院で現代ドイツ文学を勉強中。ただいま、ドイツにて「しゅっちょう」修行の旅の途中。今やすっかりメクレンブルクの空と大地と海に心を奪われています。
夢は、日本とドイツをつなぐ「ことばや」さんになること。
深刻になりすぎず、でも真剣に。
こつこつ、しっかり、マイペース。がんばりすぎない程度にがんばります。
2010年4月-9月までロストック(メクレンブルク・フォアポンメルン州)、10月-2011年3月までベルリンに滞在。再度ドイツに留学することが、今後の目標のひとつ。
ぽつぽつと、不定期的に過去の日記を埋めていきます。