ゆうゆう自適。
つらつら、まったり。つれづれ(不定期)雑記帳。海風薫るロストックから伯林、そして再び東京へ。再びドイツへ「帰る」日を夢見て、今日も今日とてしゅぎょう中。
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クリスタ・ヴォルフ著(1986)。邦題『チェルノブイリ原発事故』。
邦訳の表題がヘヴィ。気軽に「読んでみるか」って気があまり起こらなさそう。
語り手「わたし」が、「チェルノブイリ原発事故」と「弟が受ける脳の手術」というトピックについてつらつらと語る、日記風の作品。前者はモノローグとして、後者は弟への語りかけとして書かれている。
片や、人類を滅ぼしかねない科学の力。片や、人類を救う科学の力。そのはざまで、語り手は科学のありかた、人のありかたについて考える。
びっくりするほどおもしろくなかった。
確か『カッサンドラ』の次に発表した作品だったと思うけれど、あの強烈なエネルギーはどこへ行った!?と問いただしたいくらい、おもしろくない。テクストとしての魅力も感じない。
ところどころに戦争直後の記憶も織り込まれているけれど、結局は「人間って何度過ちを繰り返しても学習しないよね」的なメッセージに総括されているような気がする。
メリハリがなくて、なかなか集中して読めなかった……。
ヴォルフ作品(しかもほんの100ページちょっと!)を読むのにこんなに時間がかかったのははじめて。
修論には使わないだろうから、ヴォルフに対するコメント集(チェルノブイリがらみ)は今のところ読まなくてもいいや。暇があったら目を通そう。
少しずつ、ヴォルフがつかめてきたような気がします。……気がするだけだったりして。
やっぱりこのひとは「政治のひと」なんだなと、改めて思います。
次は『Sommerstück』。
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かれんだー
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ドイツ生まれ、ドイツ育ちの「なんとなく日本人」。根っからのラインラントっこ。
日本の大学院で現代ドイツ文学を勉強中。ただいま、ドイツにて「しゅっちょう」修行の旅の途中。今やすっかりメクレンブルクの空と大地と海に心を奪われています。
夢は、日本とドイツをつなぐ「ことばや」さんになること。
深刻になりすぎず、でも真剣に。
こつこつ、しっかり、マイペース。がんばりすぎない程度にがんばります。
2010年4月-9月までロストック(メクレンブルク・フォアポンメルン州)、10月-2011年3月までベルリンに滞在。再度ドイツに留学することが、今後の目標のひとつ。
ぽつぽつと、不定期的に過去の日記を埋めていきます。
日本の大学院で現代ドイツ文学を勉強中。ただいま、ドイツにて「しゅっちょう」修行の旅の途中。今やすっかりメクレンブルクの空と大地と海に心を奪われています。
夢は、日本とドイツをつなぐ「ことばや」さんになること。
深刻になりすぎず、でも真剣に。
こつこつ、しっかり、マイペース。がんばりすぎない程度にがんばります。
2010年4月-9月までロストック(メクレンブルク・フォアポンメルン州)、10月-2011年3月までベルリンに滞在。再度ドイツに留学することが、今後の目標のひとつ。
ぽつぽつと、不定期的に過去の日記を埋めていきます。
このタイトル誤訳っぽいですよね
いや、
簡潔にまとめるとのようなあらすじになりますが、実はモノローグの部分が「ラジオやテレビ、人の話を通して伝わってくる『ある日のニュース』を語り手が考える」という構造になっています。
で、そのニュースとはチェルノブイリ事故について。弟の話は、原発=科学の脅威との関連で語られます。
……だと、思うんですけど
副題のNachrichten eines Tagesはわたし自身も「???」だったりします
無題
ハズレか,しょんぼり.