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ゆうゆう自適。

つらつら、まったり。つれづれ(不定期)雑記帳。海風薫るロストックから伯林、そして再び東京へ。再びドイツへ「帰る」日を夢見て、今日も今日とてしゅぎょう中。
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本格的に夏到来。

ドイツの夏は「蒸すように暑い」というよりは「じりじりと焼けるように暑い」ので、窓を開けていれば室内は比較的涼しい。「34℃」と言われた日には、一歩も外に出ずに家でおとなしく勉強……と言いたいところ。
日曜日は気温が25℃くらいに落ち着くときいたので、土曜は思い切ってひきこもり、日曜に外出することに決めました。遠足!遠足!
 

BLOG6761.JPG


行先はぎりぎりまで悩みましたが、今回は水の都・シュトラールズント(Stralsund)!北のヴェネツィアとも呼ばれているようです。バルト海に囲まれ、リゾート地・リューゲン島も目と鼻の先。ロストックから北東の方角、快速の電車で50分の距離にあります。
今回は「フォアポンメルン地方」に初進出!そういう意味では、ブログのカテゴリ「めくれんぶるく道中。」には当てはまらないような気もする……けれど、ひとまずはこのままに。行き先が増えたら分けます!


BLOG6765.JPGここシュトラールズントの旧市街、「歴史地区」は、以前訪れたヴィスマールと併せて世界遺産に登録されています。ヴィスマール同様、シュトラールズントの旧市街も戦火を逃れました。街の外壁の門は大半が失われているし、ところどころ、朽ち建物がそのままになっているところもあって、街の被った被害の大きさを物語っています。
リューベック、ヴィスマール、シュトラールズント、とハンザ都市をめぐると、この街がロストックにも残っていたらなあ……と思わずにはいられない。

BLOG6754.JPGまずは、ドイツ海洋博物館に足を運んでみました。
この海洋博物館、なんと教会の中にあるんです!北ドイツでおなじみの、れんが造りのバロック様式教会。その中で、バルト海に生息しているネズミイルカ(Schweinswal)の骨格標本が悠々と(?)宙を泳いでいる!アクアリウム・コーナーでは本物の魚も泳いでいる!楽しすぎる。
海の生態系について紹介するコーナーや、漁のコーナーなど、漁業が盛んなメクレンブルクならではの展示が盛りだくさん。バルト海や北海で釣れる魚も紹介されていて、「美味」「おいしくない」など、食の面についてもきちんと考慮している点がおもしろかった(考慮されすぎていて、のちのちアクアリウム・コーナーの魚を「おいしいかな」「食べられるかな」という基準で見てしまう始末)。このタイプのパネルは、内陸の水族館では見たことがない。


BLOG6751.JPG海産物を紹介するコーナーではこんなものが!
ふ、ふえるわかめちゃん!こんぶ!海藻サラダ!ドイツに来て以来、ずーっと恋焦がれてきた海藻たち!まさかまさか、こんな果ての大地で君たちに出会えるとは……。


でも、でも、
よく見てみると、

BLOG6752.JPG早煮こんぶの下のパネルに、太字で「NORI」って書いてある。説明文も、明らかに「NORI」について書かれたもの。「日本ではなんと30万人もの人がNORI産業で働いています!」って、ちょっと待ってちょっと待って、

きみ、

NORIじゃないぞ

ちなみに、こんぶの斜め右上に位置する海藻サラダですが、これは「KONBU」の名を冠していました。……うん、昆布はたしかに海藻の一種だけど、だけど、すべての海藻が昆布というわけじゃあない。

でも、こういうものもちゃんと集めて展示しているんだなあ。すごいなあ。


 一通り館内を堪能したところで、街をぶらぶらと歩く。

BLOG6760.JPGシュトラールズントの市庁舎。やはりおなじみ、れんが造りのゴシック様式。一目見て「これがこの街の市庁舎だな!」というのはわかるんだけれど、街ごとに雰囲気が違っていておもしろい。
街を歩いていて、ちょっとびっくりしたのは、「日曜日もやっています」なお店を結構見かけたこと。それもスーヴェニア・ショップとかではなく、普通の洋服屋さんやドラッグストア。あれ、法律的にOKになったんだっけ?さすがにミサの時間は避けているのか、「12時ないし13時から18時まで開店」というお店が多かった。日曜にドラッグストアが開いていると、いろいろ便利ではあるよね。出先なんかでは特に。

BLOG6756.JPGシュトラールズントもハンザ都市です。ハンザ都市といえば、川・海・港。ここまで来て、港を見ずに帰れるわけがない!
ということで港へ。船の上で軽食(お魚メニュー!)を販売しているお店が多く、さすが海の街だ!と思う。この風景はロストックでは見られないなあ。(ヴァルネミュンデまで行けば見られるけど)
真っ先に目に入ったお店で、焼きニシンのサンドを購入して腹ごしらえ。……あとで気づいたんだけど、ロストックでよく食べているビスマルクニシンはここ、シュトラールズント発祥のお魚ではないですか!ああー、地元で食べればよかったかも!ただ、2日前に食べたんだよなビスマルクニシン……ついつい、いつもと違うメニューにしてしまった。でもおいしかったので問題ナシ。

BLOG6763.JPG突堤をてけてけ歩く。
海を挟んで対岸が見える。ロストックのように「反対側の地区」ではなくて、島。リューゲン島。シュトラールズントから、リューゲン島へと続く長い橋が見える。そう、ここはリューゲン島への「門」でもあるんだった。

サッカー明けだからなのか、不思議とひとが少なくて、この雄大な景色をほとんど独り占めの状態。
ふと、親に「景色の写真もいいけどあんたの映っている写真を送りなさいよ」と言われたのを思い出して、タイマーで写真を撮ってみることにした。(周辺に頼める人がひとりもいないから)
どうも勝手がわからなくて、シャッターが切れる直前に動いてしまったり、そもそも自分が映っていなかったりと、残念な写真多し。何度も何度もタイマーで写真を撮っている自分は一体なんなんだろう、傍から見たらかなり哀しい図だな、と思いながらもパチリ。よしゃ、これで義務は(とりあえず)果たしたぞ。

一通り海の景色を楽しんだあとは、先ほどのドイツ海洋博物館の別館「OZEANUM」へ。コロキウムの仲間に「ここで見られる原寸大のシロナガスクジラの模型がすごいのよ!」と教えてもらっていたので、お得なセットチケットを購入していたのだ。
2008年にオープンしたばかりのOZEANUMは、すごく現代的な造りをしていた。パネル・模型・剥製・ホルマリン漬けなどなど、すべてが「見せる展示」になっている。アクアリウム・コーナーも力が入っていて、バルト海・北海の珍しい魚を見ることができた。トンネル状になっている場所もあって、水族館としても普通に楽しめる。(どうやら子ども向け体験コーナーにはペンギンがいたらしく、うっかり見過ごしてしまった……悔しーい!)

原寸大シロナガスオオクジラの模型はたしかにすごかった。ここはクジラの生態について学べるオーディオ・コーナーで、床(ベンチみたいな設備)に寝そべってクジラを見上げ、深海にいるような気分を味わえる場所……ということらしい。
クジラの鳴き声を聴き比べて、クジラの生態について説明を聞いて、ふむふむ、と思っていたところで、唐突に「捕鯨はよくないよ!」という話に変わった。ん、ちょっと待てよ、と思った矢先に、スクリーンに現れる「GREENPIECE」のロゴ。ああ、なるほど……。

BLOG6758.JPGさて、帰る前に街をぐるっと回ってみよう、ということで、てけてけ再開。
教会の展望台があればすかさずのぼるのが習慣になっていますが、シュトラールズント随一の規模を誇るマリエン教会には入れないことが判明したので断念。日曜日は一般公開されていないらしい。
じゃあ、エルンスト・バルラッハの「ピエタ」が置いてあるヨハネス修道院に行くか、と思ったら、こちらは改修工事中(写真では見えませんが、修道院の左半分が戦災により半壊しています)で入ることができなかった。あぁ。意地で、鉄格子越しに「ピエタ」だけでもデジカメに収める。

最後、聖ヤコビ教会に立ち寄ったら、フンデルトヴァッサーのグラフィック展示会が開催されていた。お、これはちょっと見たい!と思ったけれど、もう体力的に限界だったので見送ることに。特にシュトラールズントに縁があるとは思わないけれど、なんだか心残りだ。

約10時間歩き通して、さすがにへとへとになりました。
でも、今回の遠足も楽しかったな。シュトラールズントよいとこ!

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歩歩歩!

NORIとKONBUに笑死(笑)
歴史感じる建物が多いな~~…。日本じゃこんなには無いような気がする。
それにしてもかなり歩いてるんじゃ……。すごい!
by HATURN 2010/07/09(Fri)21:34:35 編集

NORIよ永遠に

海苔も昆布も、こっちの人にとってはなじみの薄いものだからねー。「海藻」と認識はできても、海苔と昆布の区別をするのは難しいと思う。

と、頭でわかっていても、実際に「NORI」を目の間にしたときはどうしたらいいのかわからなかった(笑)。
「まあ、そんなに日本人観光客来ないだろうし、ドイツ人も海苔のことなんて覚えていないだろうから、放っておいても大丈夫だろう!」という間違った結論のもとに去る。

シュトラールズントの建物は、13世紀、14世紀に造られたものが多いの。旧市街に行くと中世っぽい街並みが残っていて、すごくすてきです!

「ひとり遠足」のときは自分のペースで動けるから、長時間歩いていてもそんなに苦にはならないけれど、今回は博物館×2というメニューだったので、さすがにちょっと疲れた……足もそうだけど、それ以上に頭が(笑)。
by YuN 2010/07/10(Sat)00:54:56 編集

無題

YuNさん、はじめまして!イタリアのトリノ在住(主人はドイツ人)のりつと申します。先週、シュトラールズントに行っていたので、トリノに戻って来てからいろいろと検索していて、YuNさんのブログにたどり着きました。シュトラールズント、ほんとにいいとこですよね!私たちはマリエン教会の塔にのぼりましたが、最後の方がすごい急な階段で、かなり怖かったです。眺めはさすがに抜群でしたけど!あと、ニコラス教会も素敵でした。これからもちょくちょく拝読させて頂きますね!
by ritsu URL 2011/07/19(Tue)05:58:16 編集

はじめまして

りつさん、いらっしゃいませ。
シュトラールズントに行かれたのですね!北ドイツ(特にバルト海沿岸)はよいとこだよ~と細々と布教活動をしているので、「いいところ」と言っていただけるとわたしもうれしいです。
シュトラールズントはちょうど一年前に行きましたが、街並みがすごく好きでした。もう少し小ぢんまりとしていますが、併せて世界遺産に登録されているヴィスマールもすてきです。
マリエン教会、登れたんですね!うらやましいです。わたしが行った日は教会・修道院がこぞってクローズで、中がまったく見られなかったのが心残りです。また行きたいなあ。

のんびりまったりブログですが、気が向いたらいつでも遊びにいらしてください。わたしもりつさんのブログを拝読させていただきます!
by YuN 2011/07/19(Tue)22:21:26 編集

お返事ありがとうございました!

YuNさん、私も北ドイツ、好きです!主人が元々ハンブルグの近くの出身なので、北ドイツの方が南ドイツよりも馴染み深いのです。義母と義兄もRendsburgに住んでます。
ヴィスマール、いつかぜひ行ってみたいです!
by ritsu URL 2011/07/20(Wed)05:23:28 編集

楽しみ

 明後日からドイツ旅行に出発し、ハンザ同盟の古都シュトラールズントにも寄ります。ドイツ語もできないのに、なんとかなるさと夫と出かけますので、予習が重要です。YuNさんのブログ大変参考になりました。孫5人のバアバ、愛知在住。
by Keiko 2011/08/24(Wed)21:07:13 編集

はじめまして

Keikoさんはじめまして、

シュトラールズントに行かれるのですね!
どうぞすてきな滞在になりますように。
by YuN 2011/08/28(Sun)01:09:30 編集
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ドイツ生まれ、ドイツ育ちの「なんとなく日本人」。根っからのラインラントっこ。

日本の大学院で現代ドイツ文学を勉強中。ただいま、ドイツにて「しゅっちょう」修行の旅の途中。今やすっかりメクレンブルクの空と大地と海に心を奪われています。
夢は、日本とドイツをつなぐ「ことばや」さんになること。

深刻になりすぎず、でも真剣に。
こつこつ、しっかり、マイペース。がんばりすぎない程度にがんばります。

2010年4月-9月までロストック(メクレンブルク・フォアポンメルン州)、10月-2011年3月までベルリンに滞在。再度ドイツに留学することが、今後の目標のひとつ。

ぽつぽつと、不定期的に過去の日記を埋めていきます。


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