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ゆうゆう自適。

つらつら、まったり。つれづれ(不定期)雑記帳。海風薫るロストックから伯林、そして再び東京へ。再びドイツへ「帰る」日を夢見て、今日も今日とてしゅぎょう中。
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サッカー観戦と発表の準備に追われている今日この頃です。

今日も今日とて、午後にW杯ドイツ戦をネットのlive streamで観戦し(最大1分近くタイムラグがあったので、半ば外の反応から予想する感じになっていたけれど……)、ヒートアップしたところで、夜からはフィルハーモニー・コンサートへ行ってきました。北ドイツ・フィルハーモニー・ロストック!

最近届いた実家からの「救援物資」に、おでかけ用のワンピースと靴を入れてもらったので、どうにかクラシック・コンサートっぽい装いにはなりました。


コンサート会場は、なんと造船所跡。
さすが海の街ロストック、といったところでしょうか。

なんとなく位置は確認していたので、なんとなく会場を目指してみた。
会場近くでコンサートに行くと思われるシックな人々と一緒になったので、「彼らについて行けばだいじょうぶそう」という大体アテにならない直感を頼りに歩きましたが、無事にたどり着きました。

BLOG6639.JPGごっつい大きな扉の向こうには、まさに造船所仕様のコンサートホール。
わたしの席はちょうどワンクラス上のシートの境目にあったので、舞台もよく見える。
来客層は年配の方が多くて、ちょっとびっくりした。こんなものなのかな。みんなそれぞれおしゃれをしているけれど、音を合わせる段階になってもおしゃべりが止まず、なんかピアノ教室の発表会みたいな雰囲気になっていた。アットホームといえば、まあ、そうかなという感じもするけれど。(割とリラックスして聴ける感じではある)ドイツでクラシックコンサートを聴きに行ったことがほとんどないので、場の空気というのがよくわからない。

最初の一曲目は、ヨーゼフ・ハイドンの交響曲85番「ラ・レーヌ」。
マリー・アントワネットがこよなく愛したという逸話があるそうです。
メヌエット形式。ゆったり、ゆったり、穏やかな曲調なので、一曲目にして猛烈な睡魔に襲われました。気合いを入れて、音に耳を傾ける。

二曲目はピョートル・チャイコフスキー(ドイツ語だとペーターになっていて違和感を覚える)の「ロココの主題による変奏曲」。チェロと管弦楽のための作品。
ハイドンとはまた違った優美さ。少しずつ、少しずつ曲が変わっていく様にわくわくして、ここに来て眠気が一気に吹き飛ぶ。チェリストの演奏が情感たっぷりですてきだった。

休憩をはさんで、三曲目はマックス・ブルッフの「コル・ニドライ」。これもやっぱりチェロと管弦楽のための曲。
ユダヤの旋律をモチーフにしているということですが、シロウトの耳には「ああこれがユダヤの旋律ね」なんてわかるはずもない。ただ、どこかで聴いたような、どこか物悲しくてなつかしい、そんな曲だった。
ブルッフの曲ははじめて聴くけれど、先のハイドン・チャイコフスキーとはまた雰囲気が違う。いろいろと楽しめるプログラムになっている。

ラストは、イーゴリ・ストラヴィンスキーの「火の鳥」!
北ドイツ・フィル・ロストックとチェリストさんの共演が目玉である今回のコンサートですが、なにを隠そう、わたしはこの「火の鳥」目当てで来ました。(いや、チェリストさんの演奏は素晴らしかったのであやまりますごめんなさい)
「火の鳥」は、「魔王カスチェイの凶悪な踊り」~「子守唄」~「フィナーレ」しか聴いたことがないので、一度通して聴いてみたかった。

「序奏」~「火の鳥と踊り」~「ヴァリアシオン:火の鳥」~「王女の輪舞」、そしておなじみの「魔王カスチェイの凶悪な踊り」~「子守唄」~「フィナーレ」の流れ。

感覚だけで物を言います。「ものがたり」が見える、そんな曲でした。
「火の鳥」ってこんなに多彩な音が使われているんだ!演奏者が楽器を持ち帰るのに忙しそうでした。「魔王カスチェイの凶悪な踊り」のイントロ部分は鳥肌が立った……!生演奏すごい!ほんとにすごい!
 

いや、もう、大満足です。


はわー、これは機会があったら定期的に足を運びたいなあ。


指揮者の動きがとってもキュート(体全体で曲を表現!)で、ずっと釘つけになっていました。すてき。



会場のがっかりポイントもいくつか。

休憩がはじまる直前、会場の扉が開く際に、外からフライドポテトのにおい(屋台が入り口近くにあう)がしえくるのはあまりにも残念。いや、わかるけどね?わかるんだけどねー。

途中退場がしづらい。
別にわたしが途中退場をしたわけではないけれど、別の人が外に出る際、大きくて重い扉が「ぎぎぎ」とかいうのもかなり残念。仕方ないんだろうけれど。


がっかりポイントではありませんが、

休憩がはじまる直前、隣に座っていたおばあさんが「チェリストさんへのお花はないの!」と大声で叫んだときはどうしようかと思った。
(ここでチェリストさんへのお花がなかったのは、単純にチェリストさんがもう一つ出番を控えていたからえ、別に忘れたわけではない)

おばあさんは休憩中もずっと納得がいかなかったようで、ブルッフが終わったあとに花束が贈呈されるのを見て、ようやく満足したみたいでした。(まだ「火の鳥」が残っているのに、「これでもう満足したわ」は若干あんまりな気もするが)

そんなロストックの夜。

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ドイツ生まれ、ドイツ育ちの「なんとなく日本人」。根っからのラインラントっこ。

日本の大学院で現代ドイツ文学を勉強中。ただいま、ドイツにて「しゅっちょう」修行の旅の途中。今やすっかりメクレンブルクの空と大地と海に心を奪われています。
夢は、日本とドイツをつなぐ「ことばや」さんになること。

深刻になりすぎず、でも真剣に。
こつこつ、しっかり、マイペース。がんばりすぎない程度にがんばります。

2010年4月-9月までロストック(メクレンブルク・フォアポンメルン州)、10月-2011年3月までベルリンに滞在。再度ドイツに留学することが、今後の目標のひとつ。

ぽつぽつと、不定期的に過去の日記を埋めていきます。


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