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ゆうゆう自適。

つらつら、まったり。つれづれ(不定期)雑記帳。海風薫るロストックから伯林、そして再び東京へ。再びドイツへ「帰る」日を夢見て、今日も今日とてしゅぎょう中。
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「北ドイツよいとこ!」2日目です。
今日はロストック近郊の街、バット・ドーベラン(Bad Doberan)まで足を延ばしてみることに。

BLOG7018.JPGバット・ドーベランといえば、街中を走るSL"Molli"が有名。街の中心を、すうっと汽車が走りぬける光景は、なんとも味があります。
このモリーに乗って、2007年にサミットが行われたハイリゲンダム(Heiligendamm)、そしてバルト海最大のリゾート地・キュールングスボルン(Kühlungsborn)に行ってきました。なんと途中下車も可能という親切設計。ありがたや。
奮発すれば、運転席に乗って石炭を燃やしているところを間近に見ることもできるのだそうな。

819e3513.JPGさて、普通に客席に座ってれっつ・ごーです。まずは終点・キュールングスボルンまで一直線。
閑静な街の中、軽やかに汽笛を鳴らして駆けてゆくモリー。クルマと並行して走っていたかと思えば、次の瞬間には麦畑の間をくぐり抜けていたりする。メクレンブルクならではの自然豊かな景色。連結部から顔をのぞかせると、カーブでは機関車の黒い煙が見える!もくもく。


BLOG7011.JPG終点・キュールングスボルン・西駅でモリーのチェックをする機関士さん。

このあと、



a59d1f62.JPG
本線のポイントの切り替えをします。これがなんと手動!
ハイリゲンダムでも手動でポイントの切り替えが行われていました。

なにが起こっているのかさっぱりわからず、ぽけっと様子をながめていたところ、かもさんが丁寧に解説してくださいました。今回の旅はかもさんのおかげで大変勉強になったと思うのです。かんしゃ。(でも物覚えが悪いので、たぶんちゃんとよくわかっていないです、ごめんなさーい!)

c1f4b9fe.JPGキュールングスボルンは、バルト海沿いのリゾートの中でも最大の広さのビーチを誇る保養地。そのプロムナードの長いこと、長いこと。キュールングスボルン東・中央・西と、3つの駅をまたいでいるのも納得です。

でも、保養地というだけあって、ヴァルネミュンデよりは閑静な雰囲気。カップルや友人同士でわーわー、というよりは、老夫婦や家族づれがのんびりゆったり……といった感じ。ご近所のひとが多いのかしら。

BLOG7017.JPG昨日見た海はずいぶんとやんちゃでしたが、今日の海はしっとりと静謐。風も穏やかで、お天気も申し分なし。まさにお散歩日和です。

どこまでもどこまでも続く海。
浜辺をたどっていけばハイリゲンダム、そしてヴァルネミュンデにたどり着ける……はず。


a1b5ffc8.JPG今日のお昼ごはん。

ニシンのタルタルソースがけ……なんかキャビアなんとかって副題(?)がついていたけれど、キャビア関係ないよね、このメニュー?(キャビアを食べたことがないのでなんともいえない、ただ黒いつぶつぶみたいなものは入っていなかった)おいしかったけれど、ちょっと塩が利きすぎていて、最後のほうは厳しかったかな。ビールのおともに、なメニューなんでしょうね。りんごジュース炭酸割りではツライ。

プロムナードを歩いて歩いて、キュールングスボルン・東へ。そこから線路沿いに中央駅まで戻って、復路のモリーを待つ。次は、ハイリゲンダムで途中下車。

BLOG7023.JPG2007年にサミットが行われたハイリゲンダムは、バルト海最古のリゾート地。もともとは貴族や上流階級の避暑地として人気を集めていたのだそうです。
華やかなところなのかしらと思っていましたが、実際には「開発」と「廃墟」が同居している場所でした。打ち捨てられたような(年季の入った)建物があったかと思えば、高級なホテルがどどん!とあったりも。歴史的な建物を、新しく再建する計画も立っている。なんというか、観光業に力を入れたはいいけれど、あとでお金がないことが発覚……という、これまたメクレンブルク・フォアポンメルン州の持つ一面のような気がする。

ハイリゲンダムの桟橋。
これ!これぞ「脳内ハイリゲンダム」のイメージ!


BLOG7007.JPGハイリゲンダムでアイスを食べました。

わたしが愛してやまないスパゲッティー・アイス。たっぷりの生クリームの上に、バニラアイス3~4個分をパスタ状に絞り、イチゴソースをかけたあと、ホワイトチョコレートを粉状にトッピング。
わたしが日本で恋しく思うのは「Pfifferlingeアンズダケ」「白アスパラ」とこの「スパゲッティー・アイス」(正確にはイタリアンジェラートだけど)なのですが、これがもう、在独経験のあるみなさまの間ですこぶる評判が悪い。同期に「あれは許せない」と言われたときは好みの問題かなと思っていたのだけれど、どうもそれだけじゃないみたい。日本人の友人とアイスを食べに行っても、みんな口々に「生クリームいらないよね」という。そして今回、かもさんに「YuNさんそれはドイツ人の味覚です」と突っ込まれる始末。
……実はわたし、冷蔵庫の中に既成のホイップ生クリームを常備してあるんです。「日本にもあったらいいのに」と思う食材のひとつ、それはドイツのホイップ生クリーム!ワッフルにはぴったりだし、チーズケーキにかけてもいけると思う!この前作ったにんじんケーキとの相性もバツグンだった。

信じられないという表情のかもさん。自分の中の「あたりまえ」が決して当り前ではなかったことを、身をもって痛感した瞬間でした。
(某所で友達に意見を訊いたら、最初のうちこそ「生クリームは万能!」説が挙がっていたのに、写真を見せた途端に「これは多すぎる」と一転。多くないよお、これ!バニラアイスと生クリームのハーモニーが最高なんだよ!特に生クリームが冷えて固まったところ!)

ああもう、しょっく!


帰りのモリーまで少し時間があったので(実は本数は1時間に1本)、桟橋でゆったり。ここから見るバルト海、そしてハイリゲンダムの風景は、ほんとうに美しかった。


ロストックに戻って、ゆったりと街の中をお散歩しながらヴァルノウ川のほうへと向かう。今夜のお食事どころは、実は前々から決めていたのです、ふふふ。

BLOG7024.JPG今日のお夕飯は、ガイドブックを見るとほぼ必ず載っているお店、「Zur Kogge」!ハンザ都市ならではのお店です。
船の中をイメージした店内と、ゆったりとした雰囲気が好きで、最近のお気に入り。前回は地ビールRostockerを飲みましたが、今回はRadler(ビールのファンタ割)をオーダー。混ぜものなんて!という意見もあるとは思いますが、わたしにはこのくらいがちょうどいいかも。はじめてビール(0,3l)を飲みきった!……ええと、冗談じゃないです、本当です。

BLOG7004_2.JPGそして今日のお食事はコチラ。
サケです。別にサラダもついていて、ボリュームたっぷりのメニュー。もちろん美味!ああもう、かつてないほどのぜいたく三昧だわ。やりたい放題、しています。
日本を発つ前に、友人に散々「ドイツ料理なんてソーセージとジャガイモとザウアークラウトしかないんでしょ」と言われたものですが、それだけじゃないんだよ!つけあわせにジャガイモがあるのは、単にわたしが食べたかったからだよ!

北ドイツはおさかな天国です。


帰り道は、川沿いをのんびりと。
黄昏のロストックも、なかなかすてきな街です。ここで暮らしはじめて4カ月が経とうとしているけれど、まだまだ、知らない一面がたくさんある。

明日はいよいよ最終日。
Last but not least、いよいよロストック市内の観光です!
 

BLOG7020.JPG

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Jahrestageの主人公、Gesineは言う。
「Fischlandはこの世界で一番うつくしい場所だ」と。
「Fischlandのてっぺんに立ったことがある人は、知っている。潟の色と海の色が、どちらも毎日違うということを、そして互いに異なることを」とも。

この世界で一番うつくしい場所、を求めて。
Fischland-Darß-Zingst半島に行ってきました。

まずはロストックからシュトラールズント方面の快速電車(RE)に乗って、Ribnitz-Damgarten Westへ。
たった20分の距離なのに、REが2時間に一本しか走っていないのはイタイ。

Ribnitz-Damgartenからはバスに乗る。
バスの後方には、自転車を乗せるための荷台がついていた。Fischland-Darß-Zingst半島は、サイクリングにはもってこいの場所らしい。

重たい瞼をこすりながらぼんやりとRibnitz-Damgarten の街並みをながめていたら、数分後にいきなり景色が変わって仰天。大地が、平たい。地平線の延長に、そのまま水面――潟が、見える。あれがSaaler Boddenか!
Fischlandの海を見ずとも、潟の色が違うことがわかる。これは見なくちゃ、もっともっと近くで見なくちゃ!

BLOG6855.JPG目的地は、JahrestageでGesineが夏休みを過ごしたAhrenshoopという一帯なのですが、いきなり中心部ではなく、あえて2駅前のNiehagenで降りることにしました。歩いて30分くらいの距離ということで、街並みを見ながらのんびりとAlthagen経由でAhrenshoopに行こうかなと思っていたのですが、左手に広がっていた麦畑に吸い寄せられて、すうっと横道に入ることに。
空が高い。青い。広い……。そして目の前には、どこまでもどこまでも続く麦畑。自分の中で、かちっとスイッチが入ったような気がした。この景色だ。思い描いていたメグレンブルクの景色だ!やっと見つけた!

しばしぼうっとしてから、再び小道を歩く。遠く、遠くにうっすらと青い「なにか」が見える。海かな?方角的には海のはず!

BLOG6857.JPG林道を抜けて視界が開けると、そこには信じられない景色が広がっていた。絶壁の下に、海が見える。バルト海。………。

色がちがうよ。
いつもの淡々としたブルーグレーじゃない。

鮮やかなコバルトブルー。エメラルドグリーン。
そのグラデーション。すごく綺麗。

しかし、しかし、波がかなり荒いので、「愛想のいい」感じはこれといってしない。ここはやはりバルト海。
それにしても知らなかった。バルト海にはこんな表情もあるんだなあ。この視線の先に、ヴァルネミュンデがある。海はつながっているのに、見える景色はこうも違う。

奇しくもここがFischlandのてっぺん、das Hohe Ufer(高い岸辺)。
ここに立ってわかった。
潟の色と、海の色はたしかに違った。

今、目の前のバルト海がいつもと違って見えるのは、その表情が毎日違うからなのかもしれない。

BLOG6854.JPG絶壁から浜へと続く階段が通行可能だったので、降りてみました。
ドイツで浜辺を歩くのは、今回がはじめて。ここの波は本当に荒くて、砂浜を洗い流さんばかりの勢い。ときどき足元をすくわれそうになる。
このままずっとずっと浜辺を歩いて行ったら、Ahrenshoopまでたどりつけるのだけれど、足場があまりに不安定なので断念。いっそ、靴も靴下も脱いで、裸足のまま歩いて行けばよかったのかな。

これがメクレンブルクの空。海。大地。

一番!と言い切る自信はないけれど、でも、
「ここが世界で一番うつくしい場所だよ」と言われたら、反論できない気がする。

お守りに、これだ!と思った石をひとつ、お持ち帰り。

せっかくだから崖っぷち(といってもちゃんと道はある)を歩くか、とそのまま海岸線に沿って進む。海が見えなくなったところで、適当に横道に入って、もともと歩くつもりだった車道に出た。ありがたいことに一本道なので、歩いているだけでAlthagen、Ahrenshoopを通過。
このあたりでお昼を取らないと、更に先のDarßやZingstまでなにもない気がひしひしとする。しかしまだ12時、まだちょっと早いかな?ということで、潟を見ながら歩いて、適当なところでぐるっとUターンすることに決める。

麦畑、草原の先に見えるはSaaler Bodden。BLOG6858.JPGどこまでも続く一本道を歩いているうちに、少しずつ、少しずつ、水面が近づいてくる。刻々と変化する、目の前に広がる風景。どんなにがんばっても、この情景を「切り取る」ことはできない。
荒涼としていたバルト海と比べると、この潟は本当に穏やかで、同じ海の水を見ているとはとても思えない。淡いブルー。きらきら輝く水面がうつくしい。

さて、この景色を見ながらてくてく麦畑と草原の間を歩いているわけですが、この道が文字通り果てしない!自転車ユーザーが颯爽と通り過ぎていく中、ひとりもくもくと歩く。歩く。歩く……。
舗装された道ではなく、砂道、砂利道というのも結構しんどい。意外と足に負担がかかっていたらしく、くたくたな靴下が片方、音をあげました。左の足の裏がひりひりと痛く、あれ、そんな変な歩きかたしていたかな……と思っていたら、靴ずれを起こしていました。でっかい水ぶくれが!あー、くたびれた靴下には早々に引退してもらわないとダメですね。はう。

そうこうしているうちにUターンするタイミングを完全に逸し、このまま直進するか、来た道をそのまま引き返すかの二択を迫られることに。いや、同じ道は無理!いくら景色が綺麗でも同じ道は無理!ということで、気合いを入れて先に進む。次のポイント・Bornまで行けばなんとかなるんじゃないか。ゆっくりお昼を取るとか。そこからバスに乗って帰るとか。そんな希望を抱いて。


結論:なんとかなりませんでした。


BLOG6850.JPG人を見かけたのはせいぜいキャンピング広場くらいで、街中は閑散としていた。お店ないよ?ペンションと民家しかないよ?バス停でさえ、どこにあるかわからない。あああ。なんてこった。
その代わり、茅葺屋根のおうちをたくさん見かけました。雰囲気は全く違うとはいえ、五箇山を思い出すなあ。きゅーとです。

きゅーとなんだけれど、なごんでいる場合でもない。おなかすいた。このままここにいても帰れそうな気配はゼロ。DarßとZingstの中間点までは15キロ、この左足の状態で、もうそんなには歩けない。(ガイドブックには「FischlandからZingstまではハイキングに最適!」って書いてあったんだけど、たぶん、距離にしてみると40キロくらいあるよなこれ……)
これはもう、Ahrenshoopまで戻るしかないか、と覚悟を決める。ただせめて、違う道を通って帰りたい。はじめは車道を歩いて行こうと思ったのだけれど(一番わかりやすいから)、どうも歩きづらい感じがするのと、明らかに遠回りである気がしたので、途中で行きとは違う麦畑ルートに入った。今度は潟が見えず、景色もほとんど変わらないので、ちょっと精神的にキツイ。ここまで来ると修行だな。

「Ahrenshoopまで7キロ」の看板が更に追い打ちをかける。
全部トータルすると、図らずも20キロ近く歩くことになるのか。

なんかいろんなことをぼんやり考えながら歩いた気がするんだけど、なにを考えていたのかさっぱり覚えていない。長い長い道と、麦畑と、風力発電システムしか記憶にない。


どうにかAhreshoopまで戻って、恒例(?)のお魚サンドで腹ごしらえをすることに。今回はサバのサンドをオーダーしてみました。サバの燻製!おいしかった!

その後、バスに乗ってRibnitz-Damgartenまで戻る。
電車が来るまで一時間ほどあったので、ちょっと港のほうに足を延ばしてみました。

というわけで予告。
 

BLOG6862.JPG
 

いずれRibnitz-Damgartenで会いましょう。


Fischland最高だったー!

本格的に夏到来。

ドイツの夏は「蒸すように暑い」というよりは「じりじりと焼けるように暑い」ので、窓を開けていれば室内は比較的涼しい。「34℃」と言われた日には、一歩も外に出ずに家でおとなしく勉強……と言いたいところ。
日曜日は気温が25℃くらいに落ち着くときいたので、土曜は思い切ってひきこもり、日曜に外出することに決めました。遠足!遠足!
 

BLOG6761.JPG


行先はぎりぎりまで悩みましたが、今回は水の都・シュトラールズント(Stralsund)!北のヴェネツィアとも呼ばれているようです。バルト海に囲まれ、リゾート地・リューゲン島も目と鼻の先。ロストックから北東の方角、快速の電車で50分の距離にあります。
今回は「フォアポンメルン地方」に初進出!そういう意味では、ブログのカテゴリ「めくれんぶるく道中。」には当てはまらないような気もする……けれど、ひとまずはこのままに。行き先が増えたら分けます!


BLOG6765.JPGここシュトラールズントの旧市街、「歴史地区」は、以前訪れたヴィスマールと併せて世界遺産に登録されています。ヴィスマール同様、シュトラールズントの旧市街も戦火を逃れました。街の外壁の門は大半が失われているし、ところどころ、朽ち建物がそのままになっているところもあって、街の被った被害の大きさを物語っています。
リューベック、ヴィスマール、シュトラールズント、とハンザ都市をめぐると、この街がロストックにも残っていたらなあ……と思わずにはいられない。

BLOG6754.JPGまずは、ドイツ海洋博物館に足を運んでみました。
この海洋博物館、なんと教会の中にあるんです!北ドイツでおなじみの、れんが造りのバロック様式教会。その中で、バルト海に生息しているネズミイルカ(Schweinswal)の骨格標本が悠々と(?)宙を泳いでいる!アクアリウム・コーナーでは本物の魚も泳いでいる!楽しすぎる。
海の生態系について紹介するコーナーや、漁のコーナーなど、漁業が盛んなメクレンブルクならではの展示が盛りだくさん。バルト海や北海で釣れる魚も紹介されていて、「美味」「おいしくない」など、食の面についてもきちんと考慮している点がおもしろかった(考慮されすぎていて、のちのちアクアリウム・コーナーの魚を「おいしいかな」「食べられるかな」という基準で見てしまう始末)。このタイプのパネルは、内陸の水族館では見たことがない。


BLOG6751.JPG海産物を紹介するコーナーではこんなものが!
ふ、ふえるわかめちゃん!こんぶ!海藻サラダ!ドイツに来て以来、ずーっと恋焦がれてきた海藻たち!まさかまさか、こんな果ての大地で君たちに出会えるとは……。


でも、でも、
よく見てみると、

BLOG6752.JPG早煮こんぶの下のパネルに、太字で「NORI」って書いてある。説明文も、明らかに「NORI」について書かれたもの。「日本ではなんと30万人もの人がNORI産業で働いています!」って、ちょっと待ってちょっと待って、

きみ、

NORIじゃないぞ

ちなみに、こんぶの斜め右上に位置する海藻サラダですが、これは「KONBU」の名を冠していました。……うん、昆布はたしかに海藻の一種だけど、だけど、すべての海藻が昆布というわけじゃあない。

でも、こういうものもちゃんと集めて展示しているんだなあ。すごいなあ。


 一通り館内を堪能したところで、街をぶらぶらと歩く。

BLOG6760.JPGシュトラールズントの市庁舎。やはりおなじみ、れんが造りのゴシック様式。一目見て「これがこの街の市庁舎だな!」というのはわかるんだけれど、街ごとに雰囲気が違っていておもしろい。
街を歩いていて、ちょっとびっくりしたのは、「日曜日もやっています」なお店を結構見かけたこと。それもスーヴェニア・ショップとかではなく、普通の洋服屋さんやドラッグストア。あれ、法律的にOKになったんだっけ?さすがにミサの時間は避けているのか、「12時ないし13時から18時まで開店」というお店が多かった。日曜にドラッグストアが開いていると、いろいろ便利ではあるよね。出先なんかでは特に。

BLOG6756.JPGシュトラールズントもハンザ都市です。ハンザ都市といえば、川・海・港。ここまで来て、港を見ずに帰れるわけがない!
ということで港へ。船の上で軽食(お魚メニュー!)を販売しているお店が多く、さすが海の街だ!と思う。この風景はロストックでは見られないなあ。(ヴァルネミュンデまで行けば見られるけど)
真っ先に目に入ったお店で、焼きニシンのサンドを購入して腹ごしらえ。……あとで気づいたんだけど、ロストックでよく食べているビスマルクニシンはここ、シュトラールズント発祥のお魚ではないですか!ああー、地元で食べればよかったかも!ただ、2日前に食べたんだよなビスマルクニシン……ついつい、いつもと違うメニューにしてしまった。でもおいしかったので問題ナシ。

BLOG6763.JPG突堤をてけてけ歩く。
海を挟んで対岸が見える。ロストックのように「反対側の地区」ではなくて、島。リューゲン島。シュトラールズントから、リューゲン島へと続く長い橋が見える。そう、ここはリューゲン島への「門」でもあるんだった。

サッカー明けだからなのか、不思議とひとが少なくて、この雄大な景色をほとんど独り占めの状態。
ふと、親に「景色の写真もいいけどあんたの映っている写真を送りなさいよ」と言われたのを思い出して、タイマーで写真を撮ってみることにした。(周辺に頼める人がひとりもいないから)
どうも勝手がわからなくて、シャッターが切れる直前に動いてしまったり、そもそも自分が映っていなかったりと、残念な写真多し。何度も何度もタイマーで写真を撮っている自分は一体なんなんだろう、傍から見たらかなり哀しい図だな、と思いながらもパチリ。よしゃ、これで義務は(とりあえず)果たしたぞ。

一通り海の景色を楽しんだあとは、先ほどのドイツ海洋博物館の別館「OZEANUM」へ。コロキウムの仲間に「ここで見られる原寸大のシロナガスクジラの模型がすごいのよ!」と教えてもらっていたので、お得なセットチケットを購入していたのだ。
2008年にオープンしたばかりのOZEANUMは、すごく現代的な造りをしていた。パネル・模型・剥製・ホルマリン漬けなどなど、すべてが「見せる展示」になっている。アクアリウム・コーナーも力が入っていて、バルト海・北海の珍しい魚を見ることができた。トンネル状になっている場所もあって、水族館としても普通に楽しめる。(どうやら子ども向け体験コーナーにはペンギンがいたらしく、うっかり見過ごしてしまった……悔しーい!)

原寸大シロナガスオオクジラの模型はたしかにすごかった。ここはクジラの生態について学べるオーディオ・コーナーで、床(ベンチみたいな設備)に寝そべってクジラを見上げ、深海にいるような気分を味わえる場所……ということらしい。
クジラの鳴き声を聴き比べて、クジラの生態について説明を聞いて、ふむふむ、と思っていたところで、唐突に「捕鯨はよくないよ!」という話に変わった。ん、ちょっと待てよ、と思った矢先に、スクリーンに現れる「GREENPIECE」のロゴ。ああ、なるほど……。

BLOG6758.JPGさて、帰る前に街をぐるっと回ってみよう、ということで、てけてけ再開。
教会の展望台があればすかさずのぼるのが習慣になっていますが、シュトラールズント随一の規模を誇るマリエン教会には入れないことが判明したので断念。日曜日は一般公開されていないらしい。
じゃあ、エルンスト・バルラッハの「ピエタ」が置いてあるヨハネス修道院に行くか、と思ったら、こちらは改修工事中(写真では見えませんが、修道院の左半分が戦災により半壊しています)で入ることができなかった。あぁ。意地で、鉄格子越しに「ピエタ」だけでもデジカメに収める。

最後、聖ヤコビ教会に立ち寄ったら、フンデルトヴァッサーのグラフィック展示会が開催されていた。お、これはちょっと見たい!と思ったけれど、もう体力的に限界だったので見送ることに。特にシュトラールズントに縁があるとは思わないけれど、なんだか心残りだ。

約10時間歩き通して、さすがにへとへとになりました。
でも、今回の遠足も楽しかったな。シュトラールズントよいとこ!

実は今日の遠足は二本立て。
シュヴェリーンから、そのままヴィスマール(Wismar)に移動しました。ロストックからだとどちらも電車で一時間だけれど、シュヴェリーンからヴィスマールまでは30分。ちょうど、三角形をつくる位置。

ヴィスマールのみなと

以前にもちょっとだけ述べましたが、ヴィスマールの旧市街は、シュトラールズント(Strahlsunt)の旧市街とともに2002年に世界遺産(歴史地区)に登録されています。戦争で多くの被害を被ったものの、中世の建物の大半は未だ健在で、これだけまとまった状態で残っているところはめずらしい……ということでの世界遺産登録となったようです。
まずは旧港に行ってみました。ヴィスマールもハンザ都市で、ロストック、リューベックとともに同盟を結んでいたとのことです。住民に人気のスポットらしく、たくさんの家族づれやカップルの姿が見られました。お魚屋さんもたくさん!にぎやか!
ロストックの街の港も、土日に行ったらもう少しにぎやかなのかな?

まちなみそしていざ、街へ。ガイドブックは持参しているものの、どうにも位置関係がつかめず、最初は右往左往していました。幸か不幸か(?)、大きい建物と行ったら教会や大聖堂くらいのものなので、慣れてくると「なんとなく」歩くだけでも目的地にたどり着けるようになります。
旧市街の雰囲気は、ロストックの旧市街にとてもよく似ています。ただ、ロストックではほんの一角しか見られない中世風の建物が、ヴィスマールにはたくさんある。やはり、あてもなく歩いているだけでも楽しい!大きな街ではないけれど、味わい深いすてきな街です。

聖ニコライ教会ヴィスマールにはゴシック様式の教会が3つありますが、聖マリエン教会と聖ゲオルグ教会は第二次世界大戦時の爆撃で大きな被害を受け、現在も修復中です。唯一、損壊を免れたのがこちらの聖ニコライ教会。(とはいえ、無傷ではなかったので、ところどころ修復を必要としています)
ドイツでケルン、ウルムの大聖堂に次ぐ3番目に大きな身廊を持つ教会だそうです。中に入ってみるとたしかに大きくて、祭壇や絵画、レリーフにオルガンなど、あらゆるものに圧倒されました。
ケルンのように煌びやかというわけではなく、ウルムのように荘厳というわけでもない。そこにあったのは、静謐。感傷に過ぎないのかもしれないけれど、ひやりとした空気の中で、戦争の残したつめあとをかすかに感じ取れたような気がしました。

旧市街をゆったり歩きながら駅に戻り、始発の電車に乗り込む。
電車に乗っているときと、お昼を食べているとき以外はひたすら歩き続けていたので、10時間近く活動していたことになります。さすがにつかれたー。

でもでも、すてきな一日でした。

シュヴェリーンのみずうみ

ロストックに来てからもうすぐ3週間。
その間、街の外には一歩も出ていなかったのですが、メクレンブルク・フォアポンメルン州のガイドブックとBahnCard50(これがあれば鉄道のチケットが半額で購入できる)を買ったのを機に、「遠足」に出かけることにしました。

天気もよくって、遠足日和!
早起きして、中央駅に向かいました。

はじめての遠足の行先は、メクレンブルク・フォアポンメルン州の州都・シュヴェリーン(Schwerin)。ロストックから列車(RE)で1時間くらいのところにある街です。
シュヴェリーンはメクレンブルクではロストックに次ぐ二番目に大きい街。人口はロストックの約半分の10万弱。お城や大聖堂といったシンボルが存在しているためか、ロストック以上に観光地としてメジャーなのかな?という印象を持ちました。

シュヴェリーン城
シュヴェリーンは湖に囲まれた街で、「七つの湖の街」とも呼ばれています。
中央駅のすぐ近くに人工湖(上記写真参照)があるのですが、その情景がどこかハンブルクを彷彿とさせる。同じメクレンブルクでも、「港町」ロストックとは雰囲気が違います。お城もあるし、メルヘンの世界にいるみたい。

目抜き通りを歩いて旧市街を回って、シュヴェリーン城へ。過度にきらびやか!というわけではなく、小ざっぱりとした内装のお城。「お花の部屋」のドアノブが花のかたちをしていたり、細部までこだわっているのが印象に残りました。

その後、せっかくだし!ということで、お城の近くのレストランでお魚料理を食べました。Pangasiusfietという、なんだかよくわからない白身の魚をオーダー。ほんとになんだかよくわからなかったけれどおいしかった。びっくりしたのが、「ランチタイム」でお値段が割引になったこと!ドイツにランチタイムなんて存在していたのか……。

てっぺんからのながめその後、大聖堂へ。日曜日はミサのため、開放されるのは午後になってからということで、一番後回しになりました。

今日も今日とて、展望台を登る。ロストックの聖ペトリ教会に負けず劣らずの階段の狭さ!ロープではなくちゃんとした手すりがありましたが、それでもこわい。高所が得意ではないくせに懲りずに登る自分もアホだなと思いますが、それでも、それでも、てっぺんから街を一望する誘惑にはかなわない。


電車に乗るまで少し時間があったので、イタリアンアイスを食べながら(ドイツに来てからの初アイス!)湖の周りをぐるっと一周してから、駅へ。

改めて、メクレンブルクはうつくしい地域なのだなと再確認。
同じ街でも、ロストックとは表情がこんなにも違うなんて!

これからもどんどん開拓していきたいです。

かれんだー

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YuN


ドイツ生まれ、ドイツ育ちの「なんとなく日本人」。根っからのラインラントっこ。

日本の大学院で現代ドイツ文学を勉強中。ただいま、ドイツにて「しゅっちょう」修行の旅の途中。今やすっかりメクレンブルクの空と大地と海に心を奪われています。
夢は、日本とドイツをつなぐ「ことばや」さんになること。

深刻になりすぎず、でも真剣に。
こつこつ、しっかり、マイペース。がんばりすぎない程度にがんばります。

2010年4月-9月までロストック(メクレンブルク・フォアポンメルン州)、10月-2011年3月までベルリンに滞在。再度ドイツに留学することが、今後の目標のひとつ。

ぽつぽつと、不定期的に過去の日記を埋めていきます。


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