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ゆうゆう自適。

つらつら、まったり。つれづれ(不定期)雑記帳。海風薫るロストックから伯林、そして再び東京へ。再びドイツへ「帰る」日を夢見て、今日も今日とてしゅぎょう中。
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ボス(まーしゃ)に触発されて、行ってきました、フィラデルフィア美術館展。
授業の前に。遅刻覚悟で。

「メインは一階」とか、
「二階、三階はまあまあ」とか、
「期待しないで行くと楽しめる」とか、

いろいろ言われて、ややトーンダウン気味に東京都美術館に足を運んだけれど、思った以上に楽しめた。

一階はマネ・モネ・ドガ・ルノワール……と、印象派を代表する画家たちのフロア。
二階はキュビスム、シュルレアリスム。三階はアメリカ美術。ピカソもデュシャンもいたよ。

先に展示を見たおとやんは印象派がお気に入りみたいだったけれど、わたしは(この展示では)キュビスム・シュルレアリスムのほうが印象に残ったかな。パンチがきいてて。

展示会に行って、一枚でも気に入った絵があればいいなあ、というのがわたしのスタンス。
そういう意味では、この展示はばっちり合格です。今回のイチオシはルノワールの「アリーヌ・シャリゴの肖像」、ミロの「月に吠える犬」。

広告で紹介されている「ルグラン嬢の肖像」でも「大きな浴女」でもなくて、ルノワールの奥さんの肖像画。やさしく、愛情にあふれた一枚だと思う。ミロは好きな画家のひとり(「ハルレキンのカーニバル」大好き!)。


展示を一通り見たあと、お気に入りの絵をもう一度拝見して、帰り際に上記2枚のポストカードを買って、大学へ。

ぎりぎりで到着。めでたしめでたし。

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縁あって、美博のスタッフと一緒に織物展を見に行く。
スタッフといっても、ボス(まーしゃ)と師匠(館長)とわたし(超したっぱ)、のなんだか不思議な組み合わせ。

織物展、といっても割と小ぢんまりとしたアトリエ内での展示なんだけれど、作品のひとつひとつが美しくて、ため息が出るほど。
ちょうど織物の先生もいらしていて、蚕や織物に関するお話をいろいろと聞かせてもらう。日本人の蚕を育てる技術はピカ一だとか、蚕一匹で1000メートルもの長さの糸が取れるとか。目からウロコ。蚕のサンプルを見せてもらったり、さまざまな絹糸を紹介してもらったり、とっても勉強になった。おもしろい!

一番印象に残っているのは、「育て手の顔を見れば蚕の質がわかる」という名言。ヒトの子どもは甘やかしすぎるとダメになるけれど、蚕は愛情を注いだ分だけ「よいこ」に育つとのこと。なんか、可愛いね。素直だなあ。

一番印象に残ったのは、古典織物のバッグ。これの色に――深く透き通った藍に、吸い込まれそうになった。それだけ美しい。持ち歩かなくても、飾って眺めているだけでも楽しめる一品。
ボスはすっかりバッグに魅了されて、最後の最後まで名残惜しそうに見つめていたとさ。ボスが和服着たら、結構似合いそうだったかも。


その後、ボスと師匠と飲みに行く。
毎回顔ぶれが違うとはいえ、最近毎週のように師匠と飲みに行ってる気がする。
来週もゼミ飲みがあるから、それを入れると連続4週間(!)達成。なにこの蜜月状態。

どうもこれはかなりめずらしい状態らしく、積極的に「学生同士がお話できる場」を設けようとする師匠はすごいんだな……と今更ながら自覚する。おかげで、この一年でどれだけ知り合いが増えたことか。公私ともに、師匠のような器の大きい人間になりたいと、改めて思う。

気のせいかもしれないけれど、徐々に、徐々に、お酒も飲めるようになっているような……気がしないでもないし。これも修行の一環!?


さて、美博飲み。師匠はともかく、ボスとまったりお話できたのは楽しかった。
ボス、といっても実は立場はわたしと同じ「学生さん」で、今回の会では上司・部下抜きにして雑談で盛り上がる。

意外にも(失礼)ボスは肉体派で、マラソン(ハーフもフルも!)には定期的に参加しているらしい。「いい人生経験になるよ!おもしろいよー」と、マラソン参加をプッシュされ、2年後くらいなら……と、ちょっと乗り気になる。単純。そのためには、今から地道にジョギングでもして(帰宅が連日遅いので、平日はすでにあきらめモード)「からだづくり」する必要があるなあ。
実践しようと思ったのは、来年からの新居-Hキャンパス区間を自転車で通学すること。面倒なとき(雨の日とか)だけ電車通学にすればいいや。

あとから師匠とボスの知り合いの元スタッフさんも席に加わって、さらににぎやかに。よい夜でした。

レストランでひと働きしたあと、上野で親と合流する。

目的地は西洋美術館、ムンク展。
おとやんが前々から「行きたい!」と言っていたところ、運よく美博で招待券を3枚もらったので、いざ決行。

ムンクといえば「叫び Geschrei」。
逆に、「叫び」以外のイメージがない。
展示会場に足を踏み入れたが最後、たちまち沈鬱な気持ちになるんじゃないか?という不安がよぎる。

実際はそんなにおどろおどろしいものではなく、ああムンクってこういう絵を描くんだなあ、こんなモチーフを大事にしてるんだなあ、と、今まで持っていた(限られた)ムンク・イメージを塗り替えるよい機会だったと思う。


「叫び」はなかったけれど、その「続編」に当たる「不安」「絶望」を見る。
そこまで言うか!とツッコミたくなるほどの、くらーいタイトル。

愛と、生と、性と、恐怖と、死と。
生々しいまでの人間の感情を、表現しようとした、と。

とあるドイツの眼科医さんが、ムンクに「子ども部屋に飾る絵を描いてよー」とお願いした挙句、あまり子ども向けではない生々しい絵(抱き合ってる男女が描かれている絵)を差し出され、受け取りを拒否したというエピソードがあります。
「子ども向けにしてね」と念を押された上で仕事を引き受け、要望に逆らうムンクもムンクだけど、一番間違ってるのはムンクの絵を子ども部屋に飾るという英断(?)を下した眼科医だと思う。

夜中に目覚めたら、ぼんやりなにかが浮かび上がってきそうな……。いやいや、そんな絵が自分の部屋に掛けられた日には、子ども泣くよ絶対。わたしは飾りたくない!

そんなムンク展でした。

「死と乙女」という、女性と骸骨がダンスをしている絵があるのですが、とあるお父さんが幼い娘さんに「女のひととガイコツさんがねー、踊ってるんだよー」と解説しているのがなんとも愛おしかった。ガイコツさん……!

そんな生々しい絵が多数展示されている中、ほのぼのタッチで描かれた「家の前の子どもたち」(とかなんとか……うろ覚えだ)にほんわかした気分になったのでした。


母親といろいろツッコミながら見たけれど、なかなか楽しかった。

……ムンクの描く男性が、たまに「オバQ」に見えて仕方がないのは、気のせい?

かれんだー

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ドイツ生まれ、ドイツ育ちの「なんとなく日本人」。根っからのラインラントっこ。

日本の大学院で現代ドイツ文学を勉強中。ただいま、ドイツにて「しゅっちょう」修行の旅の途中。今やすっかりメクレンブルクの空と大地と海に心を奪われています。
夢は、日本とドイツをつなぐ「ことばや」さんになること。

深刻になりすぎず、でも真剣に。
こつこつ、しっかり、マイペース。がんばりすぎない程度にがんばります。

2010年4月-9月までロストック(メクレンブルク・フォアポンメルン州)、10月-2011年3月までベルリンに滞在。再度ドイツに留学することが、今後の目標のひとつ。

ぽつぽつと、不定期的に過去の日記を埋めていきます。


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