ゆうゆう自適。
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(ここからネタバレ)
(ここまでネタバレ)
火曜日、2時間超並んで入手したチケット。お目当ての「Toast」が完売していたために、急遽(ちょうど前日にあらすじに目を通していた)「Submarine」に変更。
過剰な期待はせず、行ってみたところ……
これが、すごくおもしろかった。
ティーンネージャー・オリヴァーの世界は、愛と夢と妄想でいっぱい。
母を隣人(初恋相手でスピリチュアル・フリーク)の魔の手から救わなくてはならない、
ずっと水面下にいるような心持ちの父を癒さなくてはならない、
気になるクラスメイト・ジョルダーナを誘惑しなくてはならない……
これだけだと、単なる「思春期男子の勘違いと暴走」なのかと思いがちだけれど、個性的な登場人物たちがストーリーを痛快に彩る。
とりわけ、主人公のオリヴァー。好きな女の子に気に入られようと、母の浮気(および両親の離婚)を阻止しようとあの手この手でがんばるけれど、ぜんぶどこかズレている。それでもめげない。何度、画面に向かって「この愛すべきおばか!」と言いたくなったことだろう。(どこか『クレヨンしんちゃん』をほうふつとさせるような……)
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「プロローグ」「Part 1, 2, 3」「エピローグ」と映画を章立て仕様に分割する手法、音楽の使いかた、夢か現か、あやふやな境界線……本当に目が離せない100分弱。上映中、映画館はずうっと笑いに包まれていた。
ここまで過激ではないけれど、こういう愛と夢と妄想にあふれた次期って、誰にでもあるんじゃないだろうか。「ええっ」と驚く一方で、「ああ、なんかわかるなあこういうの……」としみじみ思ったりもした。
自分が死んだら、みんな哀しむんじゃないだろうか、とか
この子とつきあったら、どんなふうに毎日を過ごすんだろう、とか
突然両親が離婚したらどうしよう、とか、
一度は考えたこと、ありませんか?
「なにも変わってほしくない、このままがいい」と願ったことは、ありませんか?
プロローグからエピローグまで通して観ると、オリヴァーがさまざまな出来事を通して、少しずつ大人になっているのもわかる。そうか、これは子どもから大人への成長を描いたはなしでもあるのね!と納得。相変わらずずれているんだけれど、後味すっきり、余韻を残す感じのラストがなかなかすてきでした。
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これ、DVD化されたらほしい!
今のところ、ベルリナーレでイチオシの映画です。
明日も明後日も、1本ずつ観る予定。フランスものと、イタリアもの。当日券を手に入れるために、明日もまたまた早朝から並ぶ!
日本に戻ったら映画を観る機会が減ると思うので(日本の映画館って高すぎて、わざわざ足を運ぼうっていう気がなくなる……)、今のうちに「観だめ」をしておこうと思います。ドイツ/日本で観るチャンスが少なさそうな映画狙い。
9時半開始だったので、9時少し前から当日券を求めて列に並んだ。
劇場の入り口付近で、チケット売り場は別のところにあることが判明。幸い、すぐ隣の建物だったので、急いで移動してそちらの列に並びなおし。30分しか時間がなかったから、入れるかどうかひやひやした!
しかし、早起きは三文の徳。無事にチケットを入手、出遅れたにも関わらずよい席にもつけました。
チェティンとエンダーは幼なじみ。切っても切れない仲のふたりは、アンカラでルームシェアをしながら暮らしている。ある日、ベルリンで暮らしている友人からふたりに連絡が入る。両親が交通事故で亡くなり、残された妹・ニハルの面倒を見てほしいという。ニハルを引きとり、彼女に父親のような気持ちで接するチェティンとエンダー。やがてふたりは、それぞれニハルに恋をする……。
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「おじさん」ふたりが、本当にかわいいのです。
ベルリナーレの目玉作品のひとつだったのか、前売りの段階で全日程のチケットが完売。
当日券ですら入手しづらいのでは、と思っていたものの、ダメモトで行ってみる価値はある!ということで、「Eighty Letters」鑑賞後、該当の映画館へ。隣の駅だし、チケットが取れなくても痛手ではない。
なんと、1枚だけ残っていました!
夜22時からの上演だったので、一回帰ってまた出てくる必要はあるけれど、それでも観たい!ということで、即購入。残数が2、3枚だったら、友達も誘えたんだけどなあ。
そんなわけで、ひとりで行ってきました。
会場はAlexanderplatzからひと駅東へ行ったSchillingstr.にある映画館、International。カール・マルクス通りに来るたびに「ああ東ドイツだな」と思うのだけれど、この映画館はなんとバウハウス・スタイルの建築。内装もとてもきれいで豪華だった。
60年代のイギリス。
少年ナイジェルは料理、それも調理のほうに大変関心を持っていた。母親が料理上手ではなかったことにも一因があったのかもしれない。本を片手に、新しい料理に挑戦しようとする息子を、父親は理解できずにいた……。
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喘息を患っていた母の死と、お手伝いさんのミセス・ポッターの登場で、ナイジェルの生活は大きく変わる。ナイジェルの心境をよそに、料理上手で女性の色香ただようミセス・ポッターにみるみる魅了されていく父。やがて父は、ナイジェルとミセス・ポッターと3人、イギリスの片田舎で新しい生活をスタートしようと考え、実行に移す。
父の関心を引くため、ナイジェルは学校の調理実習で料理の腕を磨く。ナイジェルの料理の腕に危機感を覚えたミセス・ポッターは、彼をキッチンに近づけまいと最新の注意を払った。
地元のパブの厨房でアルバイトをしながら、ナイジェルは料理の可能性と性の目覚めを知る。
やがて父が(間接的にミセス・ポッターの手による過食が原因で)亡くなると、ナイジェルは家を飛び出し、ロンドンに赴く……。
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イギリスの料理研究家でフードジャーナリストのナイジェル・スレイターの半生(料理研究科になるまでの道のり)を映画化した作品。
映像がとにかく、きらきらしていた。
ナイジェルが料理の魅力に取りつかれていく過程が、非常によくわかる。
涙あり、笑いあり。
シリアスな展開の中にもくすっと笑えるエピソードが盛り込まれているのは、イギリス流なのでしょうか。
タイトルの「Toast」。
料理が苦手な母が調理に失敗するたびに、「そうね、今日はトーストにしましょう」というのだけれど、この「こんがり焼けたトーストにバター」という組み合わせが、ひとつの「幸せ」を体現している。幼年期の幸せ、そして現在へと続く旅路の出発点。
観ていて清々しい気持ちになる映画でした。
かれんだー
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りんく
かてごり
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ぷろふぃーる
日本の大学院で現代ドイツ文学を勉強中。ただいま、ドイツにて「しゅっちょう」修行の旅の途中。今やすっかりメクレンブルクの空と大地と海に心を奪われています。
夢は、日本とドイツをつなぐ「ことばや」さんになること。
深刻になりすぎず、でも真剣に。
こつこつ、しっかり、マイペース。がんばりすぎない程度にがんばります。
2010年4月-9月までロストック(メクレンブルク・フォアポンメルン州)、10月-2011年3月までベルリンに滞在。再度ドイツに留学することが、今後の目標のひとつ。
ぽつぽつと、不定期的に過去の日記を埋めていきます。