ゆうゆう自適。
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題目はハインリヒ・フォン・クライスト『こわれがめ』。喜劇です。金曜日に図書館で借りて一応「予習」しておきました。ぜんっぜん読みこんでないけれど。
『公子ホンブルク』とか、それなりに喜劇も書いているはずなんだけれど、どうもクライストって「破滅的な悲劇」の印象が強い。『ペンテジレーア』のせいか。そうなのか。
Friedrichstr.駅で友達と待ち合わせをして、一緒にベルリーナ・アンサンブルへ。
ベルトルト・ブレヒト広場にあるだけあって、ブレヒトの銅像が!
記念に!とデジカメを構えたら、友達が「撮ってあげるよ」と言ってくれたので、ブレヒトとツーショット。
……おかしい、大自然の中で撮っているわけじゃないのに、どうしていつまで経っても「田舎から出てきた子」みたいになるんだろう……。素材に問題があるのはまあ差し置いて、写真写りも存分に悪い。
ベルリーナ・アンサンブルの内装は、想像以上におしゃれだった。
一瞬「えっ、服これでだいじょうぶ?」と思ってしまったけれど、今回の公演は(学生向けチケットが大量に販売されたこともあって)学生さんがたくさん来ている。結構みんな、普段着。毎回毎回、ワンピースだなんだってやらずに済むのはちょっとありがたい、やも。
さて『こわれがめ』。テキストを予習した甲斐があって、すんなりと筋を追うことができました。
裁判官アダムの「テキトーっぷり」が非常によくわかるよい演技だったと思う。ただテクストに忠実なだけではなく、ちょっとしたエッセンスとして適度に(雰囲気を壊さない程度に)アレンジが加わっているのも面白かった。
ただしラストがなんだかよくわからなかった。
原作にないあのひと幕(逃げ出したアダムをキャスト全員で追っかける、アダムがなぜか宙に浮く(?)、謎のエンディング・テーマが入る……など)は、正直いらなかったんじゃないのとちょっと思った。
とはいえ、総合的には大満足。
次はブレヒトですよー。恥ずかしながら、これも予習。
ドイツ映画祭2009に行ってきました
お目当ての映画は『ブッデンブローク家の人々』(2008)。
なんと午前中にもかかわらず、当日券が完売という盛況ぶり。ぎりぎりで前売り券を買えてよかった……。(正直、「ドイツ映画だからそんなに人は来ないだろう」とタカをくくっていました。万席でした、ごめんなさい。ドイツ映画にとってはよいことですね)
ぐぐぐっと映像に引き込まれまた2時間半でした。
北ドイツ・リューベックの風景。きらびやかな舞踏会。
栄華を極めた一族の、没落へと至る道のりが、重厚な映像と音楽で描かれていました。
ヒロイン・トーニが、とっても魅力的でした。少女時代からはじまって、少しずつ年を重ねていく彼女。その表情が変化してゆく様が、とても印象に残りました。
ストーリーは、ちょっと駆け足気味。
トーマス・マン・スペシャリストである監督が手掛けた映画ということで、原作を一通り読んでいることが暗黙の前提となっているんだなーという印象を受けました。細かい説明は結構省かれている。そのため、ところどころ展開を追うのが難しかったり、冒頭で張られた伏線がさらっと(いつの間にか)回収されたり、そこだけが少し残念。ブッデンブローク三きょうだいの幼少期のはなしとか、トーニの初恋の思い出とか、もうちょっと見たかったなあ……。
(もしかしたら原作にそもそも含まれていない、という可能性ももちろんある)
Jahrestageもそうですが、長編大作を映像化するとなると、どうしても内容をコンパクトにしなければならないので、仕方がないのですが。全体的には、ひとつの映画作品としてきれいにまとまっていたと思います。
というか、ちゃんと原作読もうね、という話ですよね、はい。
読みます。ヘルタ・ミュラーを一冊読んだら、次はBuddenbrooks読む!
しかしトーマス・マンはあんな話(といっても、自伝的な要素も含まれているらしいけれど)を20代のころに書き上げたのか……さすがノーベル賞作家。
知らず知らずのうちにエネルギーを消費していたのか、帰宅後、ばったり眠ってしまった
それだけに、重厚。からだ全体にずっしり来る。
しかし観に行ってよかった!
最終公演が残っているので、続きはリンクからどうぞ。
ドイツ語の劇なので、ドイツ語関係者に会うかな……と思ってはいたけれど、まさか幼なじみのSちゃんとばったり遭遇するとは思っていなかった

講演後、SちゃんとSちゃんのお友達(ドイツ人)と一緒にまったりお茶。
Sちゃんと久々にお話できて、そして新しいお友達もできて、なんともサプライズな一日でした。
Shizuoka春の芸術祭2008に行ってきました。
東京静岡間の無料送迎バスが出ていて、しかも学生はお得プライスで劇が見られる。なんというサービス精神。
トーマス・ベルンハルト作『エリザベスII世』を観ました。
ドイツ人俳優ゲルト・フォス氏の一人芝居。
エリザベスII世がウィーンを訪れるにあたって、女王の行列の通り道にある家に住むルドルフ・ヘレンシュタイン(極度の人嫌い)のもとにたくさんの「知り合い」が押し掛ける、というお話。
ベルンハルトの作品は『英雄広場』と短編をいくつか読んだくらい。
語れるほど多くを知っているわけでは決してないけれど、「この言い回しはベルンハルトらしいなあ」と感じられるところもあって、なんだか嬉しかった。
俳優フォス氏の演技がとにかくすばらしかった。声と表情の、豊かなこと!
最後にトークショーがあったけれど、そこでメイクを落として「素」の声で話すフォス氏を見たとき、一瞬別人かと思ったくらい。
すっごく楽しかった!大満足
ただ、往復6時間のバス移動は結構つかれたな(無料なので文句は言えないけれど)
お昼はサービスエリアで買えばいいや、と呑気に構えていたら、サービスエリアでは最低限の時間しか与えられず、見事にお昼を食べ損ねたのも哀しかった。演劇の直前に、ちょっとした軽食を食べられたので一応結果オーライ……かな?
偶然、春の独文合宿で知り合った方と一緒になって、行きも帰りも楽しい時間を過ごしました。本当にありがとう~
かれんだー
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ぷろふぃーる
日本の大学院で現代ドイツ文学を勉強中。ただいま、ドイツにて「しゅっちょう」修行の旅の途中。今やすっかりメクレンブルクの空と大地と海に心を奪われています。
夢は、日本とドイツをつなぐ「ことばや」さんになること。
深刻になりすぎず、でも真剣に。
こつこつ、しっかり、マイペース。がんばりすぎない程度にがんばります。
2010年4月-9月までロストック(メクレンブルク・フォアポンメルン州)、10月-2011年3月までベルリンに滞在。再度ドイツに留学することが、今後の目標のひとつ。
ぽつぽつと、不定期的に過去の日記を埋めていきます。