ゆうゆう自適。
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3日目もすてきに晴れました。
本日はいよいよロストック市内観光です。
スタートは地点はKröpeliner通り。
通りのシンボル、Kröpeliner Torから出発して、まずは街の外壁(の跡)を見やる。かつて7つあった塔のうち、現存しているのはKröpeliner Tor、SteintorとKuhtorの3つのみ。この3つの塔をつなぐかたちで、中心部を囲む外壁がかつて、立っていました。
大学広場(大学本館)の前を通って、「大学教会」Kloster zum Heiligen Kreuz(中は文化史博物館)の立つ裏側に回る。ここの敷地にはロストック生まれの作家、ヴァルター・ケンポフスキーのアトリエもある。
敷地に隣接して、今も残っている外壁が続く。そこをくぐり抜けると、ちょっとした緑地帯が広がっていて、「ロストックにもこんな場所があったんだ」という気にさせてくれる。ロストックの「緑の一角」のひとつで、もっともうつくしい季節は5月から6月にかけて。(ヨーンゾンの国際会議があった折りにツアーではじめてきたけれど、そのときが見ごろだったらしい)
ここを抜けると、おなじみ(?)U-Haftのある文学部のキャンパスは目と鼻の先。そうだ、ここは旧東ドイツ!ということで、ちょっと立ち寄ってみることに。前回のツアーの経験をちょっぴり活かせる機会が!(あくまでちょっぴり)
せっかくなので(?)かもさんに件のカモフラージュ・トラックの中に入って「どなどな」をしてもらいました。ドアを閉めると恐怖感は確実に増します。狭くて暗くてなにもわからない状態。
U-Haftに隣接している文学部の建物についてはなんの疑問も抱いていませんでしたが、世間の目を欺く場所にあるこのU-Haftが「よく見える」位置にある以上、シュタージの息がかかっていないわけがない。(なんでもっと早く気がつかなかったんだろう……)ここが大学の建物として使われるようになったのは、やはり統一後とのことでした。
再び大通りに戻って、次はロストックでもっとも重要な意味を持っていた聖マリエン教会へ(春に撮った写真で代用)。「もっとも重要」といいつつ、中に入るのは実はわたしもはじめてだったりする。(誰かが来たら行こうっと、と思いながら早くも4カ月!)
北ドイツの教会らしく、やはりれんが造りのバロック様式ア・ラ・リューベック。内装、外装ともにリューベックの聖マリエン教会とすごくよく似ている。「死の舞踏」もある。天文時計もある。
この天文時計、間近で見るのははじめてですが、とにかく情報量が多くて、解説版を見るまでなにがなんだかよくわからなかった。自分で解読できたのは今日の日付くらい?12時をちょっとすぎていたので、残念ながら「仕掛け時計」が動く瞬間は見られませんでした。
大学広場で昼食を取って(今回はじめての「非おさかなメニュー」でピザ!)、おつぎは旧市街をのんびりとお散歩。聖ペトリ教会の展望台にはのぼらなかったけれど、教会の中には入りました。やっぱりこの教会が、一番すきだなあ。
ロストックの旧市街を歩くと、ぜひ世界遺産に登録された(=よりまとまったかたちで残っている)ヴィスマールやシュトラールズントの旧市街も歩いてもらいたいと思うのですが、そればっかりはどうしようもない。じれんま。
「これぞロストック観光!」というようなルートではなかったと思うのですが、これは見てもらいたい!と思ったところはくまなく行った……はず。「ロストックはいい街だったなあ」と、かもさんの記憶の片隅に残ってくれれば幸いです。
かもさん、今回は遠路はるばる遊びに来てくださってありがとうございました!とってもとっても楽しい3日間でした。
今回の反省点:わすれもの
「北ドイツよいとこ!」2日目です。
今日はロストック近郊の街、バット・ドーベラン(Bad Doberan)まで足を延ばしてみることに。
バット・ドーベランといえば、街中を走るSL"Molli"が有名。街の中心を、すうっと汽車が走りぬける光景は、なんとも味があります。
このモリーに乗って、2007年にサミットが行われたハイリゲンダム(Heiligendamm)、そしてバルト海最大のリゾート地・キュールングスボルン(Kühlungsborn)に行ってきました。なんと途中下車も可能という親切設計。ありがたや。
奮発すれば、運転席に乗って石炭を燃やしているところを間近に見ることもできるのだそうな。
さて、普通に客席に座ってれっつ・ごーです。まずは終点・キュールングスボルンまで一直線。
閑静な街の中、軽やかに汽笛を鳴らして駆けてゆくモリー。クルマと並行して走っていたかと思えば、次の瞬間には麦畑の間をくぐり抜けていたりする。メクレンブルクならではの自然豊かな景色。連結部から顔をのぞかせると、カーブでは機関車の黒い煙が見える!もくもく。
終点・キュールングスボルン・西駅でモリーのチェックをする機関士さん。
このあと、
本線のポイントの切り替えをします。これがなんと手動!
ハイリゲンダムでも手動でポイントの切り替えが行われていました。
なにが起こっているのかさっぱりわからず、ぽけっと様子をながめていたところ、かもさんが丁寧に解説してくださいました。今回の旅はかもさんのおかげで大変勉強になったと思うのです。かんしゃ。(でも物覚えが悪いので、たぶんちゃんとよくわかっていないです、ごめんなさーい!)
キュールングスボルンは、バルト海沿いのリゾートの中でも最大の広さのビーチを誇る保養地。そのプロムナードの長いこと、長いこと。キュールングスボルン東・中央・西と、3つの駅をまたいでいるのも納得です。
でも、保養地というだけあって、ヴァルネミュンデよりは閑静な雰囲気。カップルや友人同士でわーわー、というよりは、老夫婦や家族づれがのんびりゆったり……といった感じ。ご近所のひとが多いのかしら。
昨日見た海はずいぶんとやんちゃでしたが、今日の海はしっとりと静謐。風も穏やかで、お天気も申し分なし。まさにお散歩日和です。
どこまでもどこまでも続く海。
浜辺をたどっていけばハイリゲンダム、そしてヴァルネミュンデにたどり着ける……はず。
今日のお昼ごはん。
ニシンのタルタルソースがけ……なんかキャビアなんとかって副題(?)がついていたけれど、キャビア関係ないよね、このメニュー?(キャビアを食べたことがないのでなんともいえない、ただ黒いつぶつぶみたいなものは入っていなかった)おいしかったけれど、ちょっと塩が利きすぎていて、最後のほうは厳しかったかな。ビールのおともに、なメニューなんでしょうね。りんごジュース炭酸割りではツライ。
プロムナードを歩いて歩いて、キュールングスボルン・東へ。そこから線路沿いに中央駅まで戻って、復路のモリーを待つ。次は、ハイリゲンダムで途中下車。
2007年にサミットが行われたハイリゲンダムは、バルト海最古のリゾート地。もともとは貴族や上流階級の避暑地として人気を集めていたのだそうです。
華やかなところなのかしらと思っていましたが、実際には「開発」と「廃墟」が同居している場所でした。打ち捨てられたような(年季の入った)建物があったかと思えば、高級なホテルがどどん!とあったりも。歴史的な建物を、新しく再建する計画も立っている。なんというか、観光業に力を入れたはいいけれど、あとでお金がないことが発覚……という、これまたメクレンブルク・フォアポンメルン州の持つ一面のような気がする。
ハイリゲンダムの桟橋。
これ!これぞ「脳内ハイリゲンダム」のイメージ!
ハイリゲンダムでアイスを食べました。
わたしが愛してやまないスパゲッティー・アイス。たっぷりの生クリームの上に、バニラアイス3~4個分をパスタ状に絞り、イチゴソースをかけたあと、ホワイトチョコレートを粉状にトッピング。
わたしが日本で恋しく思うのは「Pfifferlingeアンズダケ」「白アスパラ」とこの「スパゲッティー・アイス」(正確にはイタリアンジェラートだけど)なのですが、これがもう、在独経験のあるみなさまの間ですこぶる評判が悪い。同期に「あれは許せない」と言われたときは好みの問題かなと思っていたのだけれど、どうもそれだけじゃないみたい。日本人の友人とアイスを食べに行っても、みんな口々に「生クリームいらないよね」という。そして今回、かもさんに「YuNさんそれはドイツ人の味覚です」と突っ込まれる始末。
……実はわたし、冷蔵庫の中に既成のホイップ生クリームを常備してあるんです。「日本にもあったらいいのに」と思う食材のひとつ、それはドイツのホイップ生クリーム!ワッフルにはぴったりだし、チーズケーキにかけてもいけると思う!この前作ったにんじんケーキとの相性もバツグンだった。
信じられないという表情のかもさん。自分の中の「あたりまえ」が決して当り前ではなかったことを、身をもって痛感した瞬間でした。
(某所で友達に意見を訊いたら、最初のうちこそ「生クリームは万能!」説が挙がっていたのに、写真を見せた途端に「これは多すぎる」と一転。多くないよお、これ!バニラアイスと生クリームのハーモニーが最高なんだよ!特に生クリームが冷えて固まったところ!)
ああもう、しょっく!
帰りのモリーまで少し時間があったので(実は本数は1時間に1本)、桟橋でゆったり。ここから見るバルト海、そしてハイリゲンダムの風景は、ほんとうに美しかった。
ロストックに戻って、ゆったりと街の中をお散歩しながらヴァルノウ川のほうへと向かう。今夜のお食事どころは、実は前々から決めていたのです、ふふふ。
今日のお夕飯は、ガイドブックを見るとほぼ必ず載っているお店、「Zur Kogge」!ハンザ都市ならではのお店です。
船の中をイメージした店内と、ゆったりとした雰囲気が好きで、最近のお気に入り。前回は地ビールRostockerを飲みましたが、今回はRadler(ビールのファンタ割)をオーダー。混ぜものなんて!という意見もあるとは思いますが、わたしにはこのくらいがちょうどいいかも。はじめてビール(0,3l)を飲みきった!……ええと、冗談じゃないです、本当です。
そして今日のお食事はコチラ。
サケです。別にサラダもついていて、ボリュームたっぷりのメニュー。もちろん美味!ああもう、かつてないほどのぜいたく三昧だわ。やりたい放題、しています。
日本を発つ前に、友人に散々「ドイツ料理なんてソーセージとジャガイモとザウアークラウトしかないんでしょ」と言われたものですが、それだけじゃないんだよ!つけあわせにジャガイモがあるのは、単にわたしが食べたかったからだよ!
北ドイツはおさかな天国です。
帰り道は、川沿いをのんびりと。
黄昏のロストックも、なかなかすてきな街です。ここで暮らしはじめて4カ月が経とうとしているけれど、まだまだ、知らない一面がたくさんある。
明日はいよいよ最終日。
Last but not least、いよいよロストック市内の観光です!
ドイツにいる(来る)仲間に「おいでおいで」とラブコールを送り続けること3カ月半、2人目のお客さま・かもさんが遊びに来てくれました!
前日の天気予報には向こう3日間、くっきりと雨マークがついていましたが、最近、メクレンブルクは「降る降る詐欺」(雨が降るよと言い続けて降らないこと一週間強)が多発中。もしかしたら……と思いきや、綺麗に晴れました。かもさんが滞在される3日間はずーっと晴れ!降る降る詐欺、万歳。
まずは宿泊先にてチェック・イン。
出発前は散々田舎だのドイツの果てだの言われたロストックですが、この時期はまさにハイ・シーズン。10日後に控えている年に一度のお祭り・Hanse Sailの時期はもちろん、なにもない日曜~平日だってお部屋を取るのは難しい。
幸い、お部屋は見つかりました。なんとなんと、宿泊先はヴァルノウ川に「停泊」しているお船のホステル、ゲオルク・ビューヒナー号!わたしのお気に入りお散歩コースにあるこのゲオルク・ビューヒナー号、通りかかるたびに気になっていたのですが、今回は「案内人なのー」と堂々と(?)中に入る機会を得ました。やったー!
1960年代にロストックに売却されて、以後、貨物船として、後に船の輸送会社の船員を育てるための施設として使われていたのだそう。2003年から、今日のお船ホステルになりました。
それにしても、すごい。見ているだけでわくわくします。
わたしも一回くらい泊ってみたいな。
海は日ごとに違う表情を見せる、というのがJahrestageにおけるGesineの持論ですが、今日のバルト海はまさに「いつもとは違った表情」を見せてくれました。
波がものすごく荒い。
ぼんやりプロムナードを歩いていようものなら、ばけつをひっくり返したかのような水しぶきを浴びる勢い!
さすがに今日の浜辺は人の姿もまばら。ちらほらとサーファーを見かけるくらい。風も強くて、冷たい。7月とはとても思えないや。
ほぼ無人のヴァルネミュンデ・ビーチ。ダイアモンドダスト。風があんまり強くて、砂浜にも小波の模様が……。
一通り海をながめて、遊歩道をのんびりとお散歩してから、夜ごはん。
Dorsch(タラ)とNordseekrabben(北海小エビ)のオランデーズソース添え、すーっごくおいしかった!まさにゼイタクの極み。これは北ドイツで食べたお魚の中でも1、2を争うおいしさ!次にお客さまが来るときにも、絶対このお店に行く!そのくらいおいしかった。
オランデーズソースってシュパーゲル(白アスパラ)のイメージが強いけれど、お魚にもすごく合う。今度おうちでやってみようかな。
砂浜。海。とてもうつくしい光景です。なんともロマンティックな感じがします。
が、
これでも風がものすごい勢いで吹いている!
髪はぼさぼさ、目にはゴミ、となかなか大変。
そしてさむいさむい!7月の海の気温じゃないよお。
バルト海は小波が途切れることなく続く海、というイメージがありますが、今日はとにかく荒涼としている。
突堤の先、灯台の辺りは水しぶきがとにかくすごくて、普段は人がくつろいでいる場所(一応立ち入り禁止)も無人……かと思いきや、いた!2人!スリルが味わいたいのかなんなのか。ただびしょぬれになるだけならまだいいけど、波にさらわれたりしないか、あれ。曲がりなりにも立ち入り禁止の場所だし。
ぜひ穏やかな海を見てもらいたかったところだけれど、それは明日以降に期待かな?
「北ドイツよいとこ!」おもてなし大作戦は、まだまだ、続く。
10日ほど前に、ベルリンの大学から「おいでおいで」という正式な通知が届きました。これでビザの延長ができるので、「滞在許可がもらえなくて日本に強制送還」という最悪のシナリオだけは免れました。
ビザの延長手続きは(事情が事情なもので)ちょっと面倒そうですが、これは近日中に外国人局に問い合わせることにして……。
目下、頭を悩ませているのは「ベルリンおうち問題」。
「10月は新入生がいっぱい来るんだから、今のうちに家を探さないと!」と何人にも言われ、焦りながらおうち探しに着手したわけですが、これが一筋縄ではいかない。離れたところから、自分が住んだこのとない街の物件を探すのはなかなか骨です。気になった物件は競争率が高いし、問い合わせをしても返事がこないときもあるし。
どうにも落ち着かない状況ですが、
イライラしていても家が見つかるわけでなし。
もうこれは縁だ!縁と思うしかない!
よい家、よい環境、よい大家。妥協してはいかんね。
この過程で、先輩方や友人からたくさんのアドバイスをいただきました。
ありがたいことです。自分が、どれほど多くの人に支えられているのか実感する。
めげてちゃいかんな!
Jahrestageの主人公、Gesineは言う。
「Fischlandはこの世界で一番うつくしい場所だ」と。
「Fischlandのてっぺんに立ったことがある人は、知っている。潟の色と海の色が、どちらも毎日違うということを、そして互いに異なることを」とも。
この世界で一番うつくしい場所、を求めて。
Fischland-Darß-Zingst半島に行ってきました。
まずはロストックからシュトラールズント方面の快速電車(RE)に乗って、Ribnitz-Damgarten Westへ。
たった20分の距離なのに、REが2時間に一本しか走っていないのはイタイ。
Ribnitz-Damgartenからはバスに乗る。
バスの後方には、自転車を乗せるための荷台がついていた。Fischland-Darß-Zingst半島は、サイクリングにはもってこいの場所らしい。
重たい瞼をこすりながらぼんやりとRibnitz-Damgarten の街並みをながめていたら、数分後にいきなり景色が変わって仰天。大地が、平たい。地平線の延長に、そのまま水面――潟が、見える。あれがSaaler Boddenか!
Fischlandの海を見ずとも、潟の色が違うことがわかる。これは見なくちゃ、もっともっと近くで見なくちゃ!
目的地は、JahrestageでGesineが夏休みを過ごしたAhrenshoopという一帯なのですが、いきなり中心部ではなく、あえて2駅前のNiehagenで降りることにしました。歩いて30分くらいの距離ということで、街並みを見ながらのんびりとAlthagen経由でAhrenshoopに行こうかなと思っていたのですが、左手に広がっていた麦畑に吸い寄せられて、すうっと横道に入ることに。
空が高い。青い。広い……。そして目の前には、どこまでもどこまでも続く麦畑。自分の中で、かちっとスイッチが入ったような気がした。この景色だ。思い描いていたメグレンブルクの景色だ!やっと見つけた!
しばしぼうっとしてから、再び小道を歩く。遠く、遠くにうっすらと青い「なにか」が見える。海かな?方角的には海のはず!
林道を抜けて視界が開けると、そこには信じられない景色が広がっていた。絶壁の下に、海が見える。バルト海。………。
色がちがうよ。
いつもの淡々としたブルーグレーじゃない。
鮮やかなコバルトブルー。エメラルドグリーン。
そのグラデーション。すごく綺麗。
しかし、しかし、波がかなり荒いので、「愛想のいい」感じはこれといってしない。ここはやはりバルト海。
それにしても知らなかった。バルト海にはこんな表情もあるんだなあ。この視線の先に、ヴァルネミュンデがある。海はつながっているのに、見える景色はこうも違う。
奇しくもここがFischlandのてっぺん、das Hohe Ufer(高い岸辺)。
ここに立ってわかった。
潟の色と、海の色はたしかに違った。
今、目の前のバルト海がいつもと違って見えるのは、その表情が毎日違うからなのかもしれない。
絶壁から浜へと続く階段が通行可能だったので、降りてみました。
ドイツで浜辺を歩くのは、今回がはじめて。ここの波は本当に荒くて、砂浜を洗い流さんばかりの勢い。ときどき足元をすくわれそうになる。
このままずっとずっと浜辺を歩いて行ったら、Ahrenshoopまでたどりつけるのだけれど、足場があまりに不安定なので断念。いっそ、靴も靴下も脱いで、裸足のまま歩いて行けばよかったのかな。
これがメクレンブルクの空。海。大地。
一番!と言い切る自信はないけれど、でも、
「ここが世界で一番うつくしい場所だよ」と言われたら、反論できない気がする。
お守りに、これだ!と思った石をひとつ、お持ち帰り。
せっかくだから崖っぷち(といってもちゃんと道はある)を歩くか、とそのまま海岸線に沿って進む。海が見えなくなったところで、適当に横道に入って、もともと歩くつもりだった車道に出た。ありがたいことに一本道なので、歩いているだけでAlthagen、Ahrenshoopを通過。
このあたりでお昼を取らないと、更に先のDarßやZingstまでなにもない気がひしひしとする。しかしまだ12時、まだちょっと早いかな?ということで、潟を見ながら歩いて、適当なところでぐるっとUターンすることに決める。
麦畑、草原の先に見えるはSaaler Bodden。どこまでも続く一本道を歩いているうちに、少しずつ、少しずつ、水面が近づいてくる。刻々と変化する、目の前に広がる風景。どんなにがんばっても、この情景を「切り取る」ことはできない。
荒涼としていたバルト海と比べると、この潟は本当に穏やかで、同じ海の水を見ているとはとても思えない。淡いブルー。きらきら輝く水面がうつくしい。
さて、この景色を見ながらてくてく麦畑と草原の間を歩いているわけですが、この道が文字通り果てしない!自転車ユーザーが颯爽と通り過ぎていく中、ひとりもくもくと歩く。歩く。歩く……。
舗装された道ではなく、砂道、砂利道というのも結構しんどい。意外と足に負担がかかっていたらしく、くたくたな靴下が片方、音をあげました。左の足の裏がひりひりと痛く、あれ、そんな変な歩きかたしていたかな……と思っていたら、靴ずれを起こしていました。でっかい水ぶくれが!あー、くたびれた靴下には早々に引退してもらわないとダメですね。はう。
そうこうしているうちにUターンするタイミングを完全に逸し、このまま直進するか、来た道をそのまま引き返すかの二択を迫られることに。いや、同じ道は無理!いくら景色が綺麗でも同じ道は無理!ということで、気合いを入れて先に進む。次のポイント・Bornまで行けばなんとかなるんじゃないか。ゆっくりお昼を取るとか。そこからバスに乗って帰るとか。そんな希望を抱いて。
結論:なんとかなりませんでした。
人を見かけたのはせいぜいキャンピング広場くらいで、街中は閑散としていた。お店ないよ?ペンションと民家しかないよ?バス停でさえ、どこにあるかわからない。あああ。なんてこった。
その代わり、茅葺屋根のおうちをたくさん見かけました。雰囲気は全く違うとはいえ、五箇山を思い出すなあ。きゅーとです。
きゅーとなんだけれど、なごんでいる場合でもない。おなかすいた。このままここにいても帰れそうな気配はゼロ。DarßとZingstの中間点までは15キロ、この左足の状態で、もうそんなには歩けない。(ガイドブックには「FischlandからZingstまではハイキングに最適!」って書いてあったんだけど、たぶん、距離にしてみると40キロくらいあるよなこれ……)
これはもう、Ahrenshoopまで戻るしかないか、と覚悟を決める。ただせめて、違う道を通って帰りたい。はじめは車道を歩いて行こうと思ったのだけれど(一番わかりやすいから)、どうも歩きづらい感じがするのと、明らかに遠回りである気がしたので、途中で行きとは違う麦畑ルートに入った。今度は潟が見えず、景色もほとんど変わらないので、ちょっと精神的にキツイ。ここまで来ると修行だな。
「Ahrenshoopまで7キロ」の看板が更に追い打ちをかける。
全部トータルすると、図らずも20キロ近く歩くことになるのか。
なんかいろんなことをぼんやり考えながら歩いた気がするんだけど、なにを考えていたのかさっぱり覚えていない。長い長い道と、麦畑と、風力発電システムしか記憶にない。
どうにかAhreshoopまで戻って、恒例(?)のお魚サンドで腹ごしらえをすることに。今回はサバのサンドをオーダーしてみました。サバの燻製!おいしかった!
その後、バスに乗ってRibnitz-Damgartenまで戻る。
電車が来るまで一時間ほどあったので、ちょっと港のほうに足を延ばしてみました。
というわけで予告。
いずれRibnitz-Damgartenで会いましょう。
Fischland最高だったー!
かれんだー
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りんく
かてごり
最新とらっくばっく
ぷろふぃーる
日本の大学院で現代ドイツ文学を勉強中。ただいま、ドイツにて「しゅっちょう」修行の旅の途中。今やすっかりメクレンブルクの空と大地と海に心を奪われています。
夢は、日本とドイツをつなぐ「ことばや」さんになること。
深刻になりすぎず、でも真剣に。
こつこつ、しっかり、マイペース。がんばりすぎない程度にがんばります。
2010年4月-9月までロストック(メクレンブルク・フォアポンメルン州)、10月-2011年3月までベルリンに滞在。再度ドイツに留学することが、今後の目標のひとつ。
ぽつぽつと、不定期的に過去の日記を埋めていきます。

