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ゆうゆう自適。

つらつら、まったり。つれづれ(不定期)雑記帳。海風薫るロストックから伯林、そして再び東京へ。再びドイツへ「帰る」日を夢見て、今日も今日とてしゅぎょう中。
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誕生日でした。

毎年この日を前にすると、大みそかと同様に

「やり残したことはないのか自分」

と思うものの、そのわずかな時間で「やり残したこと」をクリアできるはずもなく、あわあわしているうちに当日を迎えるのが恒例。

8年ぶりに、ドイツで誕生日を迎えました。

8年前はなにをしていたのか。
ちょうどギムナジウムを卒業したばかりで、日本への引越しを間近に控えていたころ。
直前に父方のじいちゃんが亡くなって、日本→ドイツ→日本、という慌ただしい日々を過ごしていた、と思う。

そうだ、そんな慌ただしい日々の中、家族に誕生日を忘れ去られたんだった。ははは。


今年は、ひとり、北ドイツのロストックにて。

8年前の自分が想像もしていなかった場所に、今いるんだな。
じいちゃんとの約束で、日本の大学に入るよと言ったまではいいけれど、その先は自分でも予想ができない道のりだった。そもそも、去年の時点で翌年ドイツにいるなんて思っていなかったもんなあ。

こんな感じで、この先も続いて行くんでしょうか。
わからないことばっかり、って、それなりに不安も大きいけれど、その分、わくわくすることもたくさんあるんじゃないかな、……と、自分をごまかしてみる。


ゼミが普通にあったし、買いものにも行かなければならないし……と、至って普通の日なのだけれど、それだけで終わらせてしまうのもなんだかなあ、という考えが一瞬過ぎる。
「今日という日は一回しかないんだよ!」という幼なじみのことばを受けて、夕方から海に行ってきました。


地中海以上にうつくしい海はない、と、以前友人に言われたことがある。
この目で地中海を見たことがない身としては、「はあそうなんだ」としか答えようがない。

わたしがうつくしいと思う海は、ヨーロッパではじめて見た海――このバルト海。

エメラルドグリーンとか、コバルトブルーといった、鮮やかで愛想のある色(?)ではなくて、少しくすんだ淡い群青の水面。やさしい色。きらめく陽の中で刻まれるさざなみ。果てしない水平線。

何回来ても飽きないなあ。

人がほとんどいない突堤でぽけっと海をながめながら、決意を新たにしてみる。


いつかの誕生日に、一回りも二回りも大きく成長して「帰ってくる」。


……野望!


ここから、新たなスタートなのです。


たくさんのひとから、グリーティング・メッセージをいただきました。
覚えていてくれてありがとう。お祝いしてくれてありがとう。

みんな、だいすきです。

お返事が停滞気味ですが、この後、ゆっくりじっくりと……。

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昨日は早朝に授業に行って帰ってきたっきり一歩も外に出なかったので、今日はちょっと散歩に行こうかな、と思った朝。

街に行く?いや、それだと普段と変わらない。そもそも街で買うものも特にないし。じゃあ、川に行く?うーん、川か……いや、いっそ、海に行っちゃう?

決定。

大急ぎで近所のスーパーに買い出しに行って、すぐさま家を飛び出しました。
電車で片道20分で、海へ。これはロストック在住の市民の特権だよなあとしみじみ思う。

今日はすごくいい天気だし、土曜日だし、海は混んでいるかなあ……と思いながらも電車に乗ると、案の定「これから海に行きます」といういでたちのひとでいっぱい!や、でも、このひとたちが用があるのはビーチであって、散歩オンリーのわたしとは行くところが違う……はず……。
しかし電車の中、あっつい。家の中よりも、外よりも、この電車の中がツライ。冷房なんて入っていないからなあ、Sバーン。

BLOG6777.JPGヴァルネミュンデに到着すると、なにやらお祭りのようなものが開催されていた。プロムナードには、いつもにも増して露店がずらり。
ヴァルノウ川では、ボートレースが行われていた。下流から上流に向かって、一生懸命ボートを漕ぐ人々。その場にいた人の話によると、参加者は1000人を超えるのだそう。「WISMAR」って書かれたチームTシャツ着ているひともいたし、遠方からここまで駆けつけて参加しているのかな?

人の波に流されるようにして、プロムナードに入る。すると、一気に人の流れが途絶えた。ビーチに行く人たちは、どうやら違うルートを通って行く模様。おかげでゆったりとお散歩できました
途中で灯台寄りのプロムナードに立ち寄ると、こちらでもお祭りが行われていて、とてもにぎやかだった。暑い暑い!焼ける!(鉄板で焼かれるお肉の気分)水分補給を怠ると、蒸発してしまいそう。ビーチへの入り口ということもあって、ここまで来ると水着姿のひともたくさん。

BLOG6779.JPG突堤まで出ると、バルト海のビーチがすうっと広がる。プロムナードからは見えなかったけれど、砂浜を埋めつくさんばかりの人・人・人!いや、多いんだろうとは思っていたけれど、まさかここまでとは……。静かで荒涼としたイメージのあるバルト海が、一気にアットホームに。
こうも人がたくさんだと、バルト海名物・籠椅子を並べる余裕もないかな。(籠椅子を借りて本でも読むといいわよ、と勧められましたが、こうも暑い&こうも人が多いと、ちょっとツライかも……)

突堤は海風が吹いていて、少し涼しい。バルト海の小さな波を眺めながら、一か月前とはだいぶ雰囲気が違うなあと思ったり。これはこれで、バルト海の持つもう一つの表情でしょう。今のところ海に入る予定はないけれど、にぎやかな様子を見守るのも悪くない。

帰り道、屋台でお魚サンドを食べる。海に来たときは、恒例となりつつありますね。
しかし今日は酢漬け塩漬けじゃないお魚がいいなあ、じゃあフライかな……と悩んでいたところで、これまで食べたことのない魚がショウケースに並んでいるのに気がついた。Heilbutt。なんだかよくわからないけど、Buttっていうんだからカレイの仲間だよね、ということで、こちらに挑戦してみることに。
かるーく塩味を利かせた白身の魚。めーっちゃ美味!これまでの酢漬け・塩漬けのお魚と比べると、タイプが違う。こ、これはロストック市内でもほしい……通い詰めちゃうよ。よく行くお魚屋さんではButtはないんだよねえ、残念。

満足したところで、調子に乗ってデザートにも手を出す。イタリアンアイスー。今日は暑いので、シャーベット中心にチョイスしてみました。アマレナ・チェリー・ヨーグルトとレモン。しあわせ。

BLOG6778.JPG帰りの電車に乗るまでちょっと時間があったので、裏道を通ってみました。
おうちが可愛い。北のほうではあまり見かけない家のような気がして、ちょっとびっくり。どちらかというと、南っぽい……かな。海とすぐに結び付かないというか。感覚で適当に判断。


帰りの電車はやっぱりあっつくてしんどかったけれど、風が入ってくればまあまあ耐えられる。(そういう意味では、あえて席につかないで外で待機しているほうがまだ涼しいのかも……)
やー、でも、行ってよかった。問題は、それなりに疲れて勉強に身が入らないことくらいでしょうか。うー、サッカー見てから、ちょっと本読もうかな。明日も午前中に遠足に行こうかと思ったけれど、ちょっと自重したしたほうがいいかもしれない。うう。
先月はじめて足を運んだシュタージ資料館の、一般公開ツアーに行ってきました。
実はこの前日にも「旧東ドイツにおける反対運動と抵抗」という展示の内覧会にも参加していて、2日連続でここに来ていることになる。

eaca773d.JPGこの資料館は、かつて政治犯収容所(Untersuchungshaft、略してU-Haft)としてシュタージが取り調べ・収監に使っていた施設で、現在はロストック大学の所有となっています。文学部の裏手にあるのですが、表通りからは直接アクセスできないようになっていて(今は文学部の脇に細い道があります)、ちょっと行きづらいなあ……と思っていたら、市民にその存在が知られないように裏通りに「隠して」いたのだとか!すぐ近くに高層のアパートがありますが、シュタージの関係者しか入居できないようにして、徹底的に情報をシャットアウトしていた模様。ひええ。
すごく天気がいいのでなんとなく普通の建物のように見えますが、実際に前に立つと、どんよりとした空気がひしひしと伝わってきます。ベルリンのシュタージ博物館ほどではないけれど、ここも最初は入るのがためらわれた。

中に入ると、公開ツアー待ちの高校生(推定)のグループが狭いスペースに所狭しと座り込んでいた。とりあえずここにいればいいのかな?と、恐る恐る適当な場所で同じく待機。しばらくすると、資料館の職員さんがやってきて、ツアーがはじまった。

まずは地下に移動して、「政治犯を輸送」するためのカモフラージュ・トラックを見る。外から見るとなんの変哲もない普通のトラックだけれど、中に入ると、狭い「囚人ボックス」が5つ、ずらっと並んでいた。ためしに入ってみた……けれど、窓はないし狭いし、暗所と閉所が得意ではない自分にとっては、想像を絶する仕打ちであることこの上ない。不当に逮捕されて、どこに連れて行かれるかもわからないなんて、とてつもなく恐ろしい話だ。

d6227098.JPGお次は、独房のフロア。前日に、展示を見るついでにちょっと(勝手に)うろうろしていたので、全く知らない場所ではなかったけれど……解説を聞いた上で改めて回ると、背筋がぞくり、とする。
ちなみにこのフロア、床にガラスが入っているのですが、老朽化が進んでいて壊れる危険があるので、「一か所に固まらないでください」という注意を受けた。公式ホームページを見ると「1平方メートルに2人以上立たないでください」とまで書いてある。物理的な意味でおそろしい!

640420a1.JPG独房の中を紹介。
奥にベッドがありますが、これは就寝時以外は使用不可。起きている間は、特別な指示がない限りスツールに腰かけていることが義務づけられています。
寝ているときは寝ているときで、数分に一回、監視員が巡回にやってきてランプをつけて、(ドアについている小窓から)中を確認する。当然、睡眠障害を引き起こします。肉体的な暴力が振るわれることはほとんどなかったようで、その分、精神的な暴力が徹底的に振るわれた模様。「病院に入ったほうがマシな生活ができる」ということで、あの手この手で自殺をしようとする人が後を絶たなかったようです。(結果として、「狂器になりそうなもの」は就寝時にはすべて没収)

BLOG6759.JPG囚人たちには、一日一回、数分間、外の「庭」に出ることが許されていたようです。ただし、外に連れ出されるときはほかの囚人と顔を合わせないように示しあわされ、相部屋でもない限り、孤独な生活を強いられていたようです。
そしてこの「庭」。たかーい壁に囲まれた、なんにもないスペースがあるだけで、見えるのはせいぜい空のみ。同じようなスペースが3つあって、同時に3人、外に出られるようになっています。この壁も一部が崩壊していて、当時は2階、3階に達するまでの高さがあったそうです。その上に巡回の監視員(威嚇のための銃所持)がいたため、壁の反対側にいる囚人に声をかけることもかなわなかったと。

この後、地下にある「拘禁所」も見せてもらいました。
一種の「おしおき部屋」で、監視員に逆らったりした場合、明かり一つない地下室に数日間監禁された模様。これがじめじめしたところで、雨が降れば(今でも)浸水するような粗末な作りでしかないので、もう精神的苦痛以外のなにものでもない。

文献を読んでいると、シュタージという組織がいかに非道であったかは知識として理解はできるけれど、実感をすることは到底できない。こうやって現場を見たら実感できるのか、と訊かれたら、もちろん答えはノーだけど、それでもここで行われたことの片鱗を感じ取ることはできる。


かつてのシュタージの関係者は、すでに資料によってその事実が裏付けされているにもかかわらず、そろってこれらの施設で行われたことを否定しているのだそうです。


人間としてごく当然の権利を主張した結果、こんなところにいれられたりなんかしたら、「東ドイツはとても幸せな国でした」なんて言えるはずもない。そして西ドイツでよく言われるように「東ドイツは自由がなくて大変な国だったんだねえ」で済まされる話でもない。
じゃあ、どうすればいいのか。かくいう自分も、この認識以上の答えを未だに出せていない。東ドイツに残っていた作家たちは、なにを思っていたのか。なにを思って、「声」を押し殺していたのか。あるいは、シュタージに協力したのか……。このあたりを、まだクリアに捉えることができない気がする。

ドイツにいる間に、そこまでたどり着ければ。そのためには、もっともっと勉強をしなければ。

本格的に夏到来。

ドイツの夏は「蒸すように暑い」というよりは「じりじりと焼けるように暑い」ので、窓を開けていれば室内は比較的涼しい。「34℃」と言われた日には、一歩も外に出ずに家でおとなしく勉強……と言いたいところ。
日曜日は気温が25℃くらいに落ち着くときいたので、土曜は思い切ってひきこもり、日曜に外出することに決めました。遠足!遠足!
 

BLOG6761.JPG


行先はぎりぎりまで悩みましたが、今回は水の都・シュトラールズント(Stralsund)!北のヴェネツィアとも呼ばれているようです。バルト海に囲まれ、リゾート地・リューゲン島も目と鼻の先。ロストックから北東の方角、快速の電車で50分の距離にあります。
今回は「フォアポンメルン地方」に初進出!そういう意味では、ブログのカテゴリ「めくれんぶるく道中。」には当てはまらないような気もする……けれど、ひとまずはこのままに。行き先が増えたら分けます!


BLOG6765.JPGここシュトラールズントの旧市街、「歴史地区」は、以前訪れたヴィスマールと併せて世界遺産に登録されています。ヴィスマール同様、シュトラールズントの旧市街も戦火を逃れました。街の外壁の門は大半が失われているし、ところどころ、朽ち建物がそのままになっているところもあって、街の被った被害の大きさを物語っています。
リューベック、ヴィスマール、シュトラールズント、とハンザ都市をめぐると、この街がロストックにも残っていたらなあ……と思わずにはいられない。

BLOG6754.JPGまずは、ドイツ海洋博物館に足を運んでみました。
この海洋博物館、なんと教会の中にあるんです!北ドイツでおなじみの、れんが造りのバロック様式教会。その中で、バルト海に生息しているネズミイルカ(Schweinswal)の骨格標本が悠々と(?)宙を泳いでいる!アクアリウム・コーナーでは本物の魚も泳いでいる!楽しすぎる。
海の生態系について紹介するコーナーや、漁のコーナーなど、漁業が盛んなメクレンブルクならではの展示が盛りだくさん。バルト海や北海で釣れる魚も紹介されていて、「美味」「おいしくない」など、食の面についてもきちんと考慮している点がおもしろかった(考慮されすぎていて、のちのちアクアリウム・コーナーの魚を「おいしいかな」「食べられるかな」という基準で見てしまう始末)。このタイプのパネルは、内陸の水族館では見たことがない。


BLOG6751.JPG海産物を紹介するコーナーではこんなものが!
ふ、ふえるわかめちゃん!こんぶ!海藻サラダ!ドイツに来て以来、ずーっと恋焦がれてきた海藻たち!まさかまさか、こんな果ての大地で君たちに出会えるとは……。


でも、でも、
よく見てみると、

BLOG6752.JPG早煮こんぶの下のパネルに、太字で「NORI」って書いてある。説明文も、明らかに「NORI」について書かれたもの。「日本ではなんと30万人もの人がNORI産業で働いています!」って、ちょっと待ってちょっと待って、

きみ、

NORIじゃないぞ

ちなみに、こんぶの斜め右上に位置する海藻サラダですが、これは「KONBU」の名を冠していました。……うん、昆布はたしかに海藻の一種だけど、だけど、すべての海藻が昆布というわけじゃあない。

でも、こういうものもちゃんと集めて展示しているんだなあ。すごいなあ。


 一通り館内を堪能したところで、街をぶらぶらと歩く。

BLOG6760.JPGシュトラールズントの市庁舎。やはりおなじみ、れんが造りのゴシック様式。一目見て「これがこの街の市庁舎だな!」というのはわかるんだけれど、街ごとに雰囲気が違っていておもしろい。
街を歩いていて、ちょっとびっくりしたのは、「日曜日もやっています」なお店を結構見かけたこと。それもスーヴェニア・ショップとかではなく、普通の洋服屋さんやドラッグストア。あれ、法律的にOKになったんだっけ?さすがにミサの時間は避けているのか、「12時ないし13時から18時まで開店」というお店が多かった。日曜にドラッグストアが開いていると、いろいろ便利ではあるよね。出先なんかでは特に。

BLOG6756.JPGシュトラールズントもハンザ都市です。ハンザ都市といえば、川・海・港。ここまで来て、港を見ずに帰れるわけがない!
ということで港へ。船の上で軽食(お魚メニュー!)を販売しているお店が多く、さすが海の街だ!と思う。この風景はロストックでは見られないなあ。(ヴァルネミュンデまで行けば見られるけど)
真っ先に目に入ったお店で、焼きニシンのサンドを購入して腹ごしらえ。……あとで気づいたんだけど、ロストックでよく食べているビスマルクニシンはここ、シュトラールズント発祥のお魚ではないですか!ああー、地元で食べればよかったかも!ただ、2日前に食べたんだよなビスマルクニシン……ついつい、いつもと違うメニューにしてしまった。でもおいしかったので問題ナシ。

BLOG6763.JPG突堤をてけてけ歩く。
海を挟んで対岸が見える。ロストックのように「反対側の地区」ではなくて、島。リューゲン島。シュトラールズントから、リューゲン島へと続く長い橋が見える。そう、ここはリューゲン島への「門」でもあるんだった。

サッカー明けだからなのか、不思議とひとが少なくて、この雄大な景色をほとんど独り占めの状態。
ふと、親に「景色の写真もいいけどあんたの映っている写真を送りなさいよ」と言われたのを思い出して、タイマーで写真を撮ってみることにした。(周辺に頼める人がひとりもいないから)
どうも勝手がわからなくて、シャッターが切れる直前に動いてしまったり、そもそも自分が映っていなかったりと、残念な写真多し。何度も何度もタイマーで写真を撮っている自分は一体なんなんだろう、傍から見たらかなり哀しい図だな、と思いながらもパチリ。よしゃ、これで義務は(とりあえず)果たしたぞ。

一通り海の景色を楽しんだあとは、先ほどのドイツ海洋博物館の別館「OZEANUM」へ。コロキウムの仲間に「ここで見られる原寸大のシロナガスクジラの模型がすごいのよ!」と教えてもらっていたので、お得なセットチケットを購入していたのだ。
2008年にオープンしたばかりのOZEANUMは、すごく現代的な造りをしていた。パネル・模型・剥製・ホルマリン漬けなどなど、すべてが「見せる展示」になっている。アクアリウム・コーナーも力が入っていて、バルト海・北海の珍しい魚を見ることができた。トンネル状になっている場所もあって、水族館としても普通に楽しめる。(どうやら子ども向け体験コーナーにはペンギンがいたらしく、うっかり見過ごしてしまった……悔しーい!)

原寸大シロナガスオオクジラの模型はたしかにすごかった。ここはクジラの生態について学べるオーディオ・コーナーで、床(ベンチみたいな設備)に寝そべってクジラを見上げ、深海にいるような気分を味わえる場所……ということらしい。
クジラの鳴き声を聴き比べて、クジラの生態について説明を聞いて、ふむふむ、と思っていたところで、唐突に「捕鯨はよくないよ!」という話に変わった。ん、ちょっと待てよ、と思った矢先に、スクリーンに現れる「GREENPIECE」のロゴ。ああ、なるほど……。

BLOG6758.JPGさて、帰る前に街をぐるっと回ってみよう、ということで、てけてけ再開。
教会の展望台があればすかさずのぼるのが習慣になっていますが、シュトラールズント随一の規模を誇るマリエン教会には入れないことが判明したので断念。日曜日は一般公開されていないらしい。
じゃあ、エルンスト・バルラッハの「ピエタ」が置いてあるヨハネス修道院に行くか、と思ったら、こちらは改修工事中(写真では見えませんが、修道院の左半分が戦災により半壊しています)で入ることができなかった。あぁ。意地で、鉄格子越しに「ピエタ」だけでもデジカメに収める。

最後、聖ヤコビ教会に立ち寄ったら、フンデルトヴァッサーのグラフィック展示会が開催されていた。お、これはちょっと見たい!と思ったけれど、もう体力的に限界だったので見送ることに。特にシュトラールズントに縁があるとは思わないけれど、なんだか心残りだ。

約10時間歩き通して、さすがにへとへとになりました。
でも、今回の遠足も楽しかったな。シュトラールズントよいとこ!

サッカー観戦と発表の準備に追われている今日この頃です。

今日も今日とて、午後にW杯ドイツ戦をネットのlive streamで観戦し(最大1分近くタイムラグがあったので、半ば外の反応から予想する感じになっていたけれど……)、ヒートアップしたところで、夜からはフィルハーモニー・コンサートへ行ってきました。北ドイツ・フィルハーモニー・ロストック!

最近届いた実家からの「救援物資」に、おでかけ用のワンピースと靴を入れてもらったので、どうにかクラシック・コンサートっぽい装いにはなりました。


コンサート会場は、なんと造船所跡。
さすが海の街ロストック、といったところでしょうか。

なんとなく位置は確認していたので、なんとなく会場を目指してみた。
会場近くでコンサートに行くと思われるシックな人々と一緒になったので、「彼らについて行けばだいじょうぶそう」という大体アテにならない直感を頼りに歩きましたが、無事にたどり着きました。

BLOG6639.JPGごっつい大きな扉の向こうには、まさに造船所仕様のコンサートホール。
わたしの席はちょうどワンクラス上のシートの境目にあったので、舞台もよく見える。
来客層は年配の方が多くて、ちょっとびっくりした。こんなものなのかな。みんなそれぞれおしゃれをしているけれど、音を合わせる段階になってもおしゃべりが止まず、なんかピアノ教室の発表会みたいな雰囲気になっていた。アットホームといえば、まあ、そうかなという感じもするけれど。(割とリラックスして聴ける感じではある)ドイツでクラシックコンサートを聴きに行ったことがほとんどないので、場の空気というのがよくわからない。

最初の一曲目は、ヨーゼフ・ハイドンの交響曲85番「ラ・レーヌ」。
マリー・アントワネットがこよなく愛したという逸話があるそうです。
メヌエット形式。ゆったり、ゆったり、穏やかな曲調なので、一曲目にして猛烈な睡魔に襲われました。気合いを入れて、音に耳を傾ける。

二曲目はピョートル・チャイコフスキー(ドイツ語だとペーターになっていて違和感を覚える)の「ロココの主題による変奏曲」。チェロと管弦楽のための作品。
ハイドンとはまた違った優美さ。少しずつ、少しずつ曲が変わっていく様にわくわくして、ここに来て眠気が一気に吹き飛ぶ。チェリストの演奏が情感たっぷりですてきだった。

休憩をはさんで、三曲目はマックス・ブルッフの「コル・ニドライ」。これもやっぱりチェロと管弦楽のための曲。
ユダヤの旋律をモチーフにしているということですが、シロウトの耳には「ああこれがユダヤの旋律ね」なんてわかるはずもない。ただ、どこかで聴いたような、どこか物悲しくてなつかしい、そんな曲だった。
ブルッフの曲ははじめて聴くけれど、先のハイドン・チャイコフスキーとはまた雰囲気が違う。いろいろと楽しめるプログラムになっている。

ラストは、イーゴリ・ストラヴィンスキーの「火の鳥」!
北ドイツ・フィル・ロストックとチェリストさんの共演が目玉である今回のコンサートですが、なにを隠そう、わたしはこの「火の鳥」目当てで来ました。(いや、チェリストさんの演奏は素晴らしかったのであやまりますごめんなさい)
「火の鳥」は、「魔王カスチェイの凶悪な踊り」~「子守唄」~「フィナーレ」しか聴いたことがないので、一度通して聴いてみたかった。

「序奏」~「火の鳥と踊り」~「ヴァリアシオン:火の鳥」~「王女の輪舞」、そしておなじみの「魔王カスチェイの凶悪な踊り」~「子守唄」~「フィナーレ」の流れ。

感覚だけで物を言います。「ものがたり」が見える、そんな曲でした。
「火の鳥」ってこんなに多彩な音が使われているんだ!演奏者が楽器を持ち帰るのに忙しそうでした。「魔王カスチェイの凶悪な踊り」のイントロ部分は鳥肌が立った……!生演奏すごい!ほんとにすごい!
 

いや、もう、大満足です。


はわー、これは機会があったら定期的に足を運びたいなあ。


指揮者の動きがとってもキュート(体全体で曲を表現!)で、ずっと釘つけになっていました。すてき。

かれんだー

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YuN


ドイツ生まれ、ドイツ育ちの「なんとなく日本人」。根っからのラインラントっこ。

日本の大学院で現代ドイツ文学を勉強中。ただいま、ドイツにて「しゅっちょう」修行の旅の途中。今やすっかりメクレンブルクの空と大地と海に心を奪われています。
夢は、日本とドイツをつなぐ「ことばや」さんになること。

深刻になりすぎず、でも真剣に。
こつこつ、しっかり、マイペース。がんばりすぎない程度にがんばります。

2010年4月-9月までロストック(メクレンブルク・フォアポンメルン州)、10月-2011年3月までベルリンに滞在。再度ドイツに留学することが、今後の目標のひとつ。

ぽつぽつと、不定期的に過去の日記を埋めていきます。


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