ゆうゆう自適。
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バルト海域最大のハンザ都市・リューベック(Lübeck)に行ってきました!(リューベックは川崎市と姉妹都市関係を結んでいるんですね、知らなかった……)
ロストックから電車で2時間弱(西へ100キロ)のところにあるリューベックは、シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州の街。メクレンブルク・フォアポンメルン州との境目近くにありますが、旧西ドイツ領です。なので、今日は二重に「越境」。
ロストックからBützow、Bad Kleinen。ここでまっすぐハンブルクに向かえば、ヨーンゾンの作品に出てくる登場人物と同じ行程をたどるんだけれど、リューベックに行くにはBad Kleinenで乗り換え。ハンブルクはまた今度かな。(こちらも直通で2時間半くらいで行ける)
リューベック中央駅に入る直前、リューベックのシンボルであるホルステン門が見えた。この感覚、ケルンに入るときに大聖堂が見えた瞬間に似ている。来たぞ、って。それだけでわくわくする。
リューベックはとっても天気がよくて、コートなんていらないほどのあたたかさ!
ロストックと同じ北ドイツ/バルト海沿いの街のはずなのに、こんなに違うものなのかな?それとも、今日は(自分が留守にしているときに限って)ロストックもあったかいのか……。幸い、天気予報は外れたようで、雨が降りそうな気配もない。
観光用のガイドブックを持たずに来たので、まずはインフォメーション・センターに地図をもらいに行く。
観光地として有名な街は、観光客用に大きめの地図を用意していることが多いけれど、リューベックではなぜかぺらっぺらのパンフレット一枚(裏は広告)しかもらえなかった。……これだけ見ると、ものすごく見所が少なそうな印象を受けるんだけど、気のせい?
あとで別のインフォメーションをのぞいたら、ほかの街で無料でもらえそうな地図が有料で販売されていた。そうか。マップは「買え」ってことなのね?
ロストック同様、高い建物が少ない街なので、教会や塔を目印に歩けば割とどうにでもなりそうと判断したので、ぺらぺらパンフレットとともに適当に歩くことに決定。
かなり大きいので、カメラに収めるときは少し離れて撮影しないと難しい。うっかりしていると団体客がわーっと集まってしまうので、写真を撮るのも一苦労!最初の一枚は人だかりしか映っていません
(これは二枚目)今回は入っていませんが、塔の中は博物館になっています。
そのまま旧市街に入る。リューベックの旧市街は、「ハンザ都市リューベック」として世界遺産にも登録されています。ヴィスマールもそうだったけれど、旧市街が味わい深くてすてき。(ロストックでは失われてしまったのが悔やまれる)
旧市街に入ってすぐのところにある聖ペトリ教会に立ち寄ってみる。一歩足を踏み入れて、びっくりした。講堂が、真っ白。広くて、天井が高くて、ただただ白い。祭壇も席もなければ、十字架もかかっていない。
なんとこの聖ペトリ教会、戦災を受けたのちに修復されたものの、内装までは復興されなかったため、現在ではミサが行われることはないようです。(つまり「神の家」としては機能していない)高い天井そのままに、真っ白に塗り替えられた講堂は多目的ホールとして生まれ変わった――まさに、「市民のために開かれた教会」。
聖ペトリ教会の展望台から見える景色は、絶景でした。リューベックの街が一望できる!さっきまであれほどの存在感を放っていたホルステン門も、ここから見ればこんなにかわいらしい

こちらも戦災に遭い、爆撃を受けて大破した鐘や、壊れたままの柱など、戦争のつめあとはくっきりと残っているものの、内装の大半はきれいに修復されています。
この聖マリエン教会は、北ドイツ(バルト海域)の教会の模範となったといわれる教会。たしかロストックの聖ペトリ教会もこの聖マリエン教会のスタイルを模していたはず。ロストックの聖ペトリ教会は、そのシンプルな内装が気に入っているのですが、基となった聖マリエン教会の内装も非常にわたし好み。すっきりとしていて、重苦しいほどの荘厳さがない(まあ、爆破された鐘をはじめとする反戦のシンボルがいくつかある分、別の意味での重みはありますが)。
なによりうつくしいのは、天井と壁の模様。白と、れんが色のやさしいコントラスト。ステンドグラスがほとんど使われていないので、差し込む光もやわらかい。
お次はトーマス・マンの生家「ブッデンブローク・ハウス」へ。
マン家の祖先の話からはじまって、ハインリヒ・マン、トーマス・マンそれぞれの人生、家族そして子孫のはなしが続く。マン家の系譜ってこんなにも濃密だったのか、とびっくりした。読んでも読んでも終わりがない。一通り読んだものの、覚えていられる自信が皆無だったので、展示のブックレットを購入。
二階、三階はハインリヒ・マン、トーマス・マンの作品に関する展示。『ブッデンブローク家の人々』の住まいを再現した展示が面白かった。うーん、ちゃんと作品を読んでいれば「おお!」って思うところがあったんだろうな……恥ずかしながら、冒頭の数ページを読んだところで日本に置いてきたので、まだ読んでいません、はう。
その前におなかが空いたので、トラーヴェ川のほとりの屋台でフィッシュサンドを購入。ニシンの塩漬け。ちょっと塩っ辛かったけれど、おいしかったー!ドイツにいると、どうしても「にくにく」した生活になりがちだから、お魚は貴重。バルト海沿いはお魚がおいしいのでうれしい。
川沿いに歩いて中央駅まで戻って、トラーヴェミュンデへ。電車で20分。
こんな光景見たことない!と思って、はたと気づいた。わたし、ドイツで海見るのはじめてだ……。水が好きだ、と言いながら、ドイツにいたころはとことん「陸の人間」だったんだなあ。
バルト海。ロストックのヴァルネミュンデまで続く海。北ドイツに来なければ、知らなかったものばかりだ。
ビーチを抜けて、リューベック港のほうへ歩く。リューベック港はバルト海で最大級の規模を誇っている港。リゾート地らしく観光客でにぎわっていて、アイス屋さんなんかは行列!(泣く泣くアイスを食べるのを断念)日曜なのに、開いているお店もたくさんあって、さすがだなあと思った。ここにいるひとたちは地元のひとなんだろうか、それとも連休中に遊びに来た観光客?
電車の時間に合わせてぶらぶらして、リューベック経由で帰路につく。
市電の時間がうまく合わなかったので、ロストック中央駅から30分程度かけてのんびり帰った。日が長くなったから、夜の7時8時はまだまだ明るい。
やっぱりロストックは少し肌寒かったです。
これは夜だからなのか、それとももともと涼しいのか……。
朝イチは涼しかったけれど、9時ごろからどんどんあたたかくなってきて、とても過ごしやすい気温に。
もう授業もないし(金曜は朝7時半から9時まで)、ということで、掃除と洗濯を済ませてから勉強。
あれこれやってもまだ午前中ってすばらしい!(それなりに体力は消耗しているけど)
窓を全開にして空気の入れ替えも実行。
そのせいか、気がつくと玄関がたんぽぽの綿毛だらけに!あれーっ、さっき掃除したのになんでほこりがこんなに?って一瞬びっくりした。
あんまり天気がいいので、夕方はお散歩に行くことに。
今回も、行先はヴァルノウ川のほとり。すっかりお気に入りの場所です。
家からぐるっと道なりに歩いて回ると、そのうちヴァルノウ川の遊歩道に出る。
街の中心の反対側だからか、平日も土日も割と静か。釣りをしているひとがたくさん。本を読んでいる学生もちらほら。読書いいなあ、今度やろう!
そのまま、中心に向かって歩く。
明日からPfingsten(聖霊降臨祭)なので、それに合わせて移動遊園地が来ていた。はー、なつかしい。デュッセルドルフの雰囲気を思い出すね!(デュッセルドルフは最大級の移動遊園地を持ってくるので、規模を比べてはいけないけれど)
そのまま歩くと市電の駅に着くけれど、電車に乗るのもなあ、ということで、そのままUターンして帰りました。途中でルートを変えて、ちょうどぐるっと家の周りを大きく一周してきた感じ。
連休中の天気はボーダーライン。
晴れたら遠出したいんだけどなあ。
忘れかけていたころの、滞在ビザ交付の日。
ロストックに住居を定めて、学生として大学に通いながら一ヶ月半も滞在して、ようやく滞在ビザを入手。手帳を見なければ、受取日を完全に失念していた。そのくらいの今更感。
出発前に日本でプリントアウトしていた、「自分の納得のいく顔写真」を提出したのだけれど、受け取ったビザに印刷されている写真は、プリクラに匹敵するくらいの「美肌かつ小顔仕様」になっていた。……万が一職務質問されるようなことがあったら、わたし詐欺で捕まるんじゃない?
まあ、ドイツの免許(10年前の写真!)とパスポート(4年前の写真)に比べれば許容範囲?(パスポート写真は顔が大きめに映っているので、ビザの写真を比べると半端なく詐欺を働いている気分になる)
これで一安心!と思いたいところだけれど、ロストック大学の在籍期間が半年間だから、ビザの有効期限も半年なんだよね……ベルリンに行ったらまた手続きしないといけないのかなあ。あああ面倒。
授業まで少し時間があったので、いったん家に帰る。
家の近くに、DHLの車が止まっていた。今日は本、来ないかなあ……なんて考えていたら、昨日のおじさんが目の前を横切る。目が合って、お互いにあいさつ。
昨日の「お預かりサービス」にはびっくりしたけれど、そういえば、うちに荷物を運んできてくれるのは、大抵このおじさんなんだよね。やや面倒な構造の寮に住んでいて、週一でアマゾンからなにかを取り寄せている東洋人……いい加減、顔も覚えるか。
じゃあ、あとでおじさんが本を届けてくれるのかな?
部屋に戻って待機。しばらくすると、窓からこちらの棟に向かってくるおじさんの姿が見えた。
もしかしたら本当に来てくれるかも!
(なぜか)じっと息をひそめて待っていると、お待ちかねのチャイムが鳴った。
やったー!書簡集、書簡集

「こんにちはー、さっきはどうも!」とドアを開ける。
おじさん、にっこり笑って、やや大きめの箱を差し出す。……書簡集一冊にしてはでっかくないか、箱。
「向こう側に住んでいる7号室さんの荷物を預かってほしいんですけど」
ま た か !
「ええ、まあ、構いませんけど……」
「ほらほら、こうすると、寮の住民といろいろ知り合いになれるでしょう?」
物はいいようだな。
「わたしあての荷物は届いていたりしませんかねえ」
「いやー、君あてのはないね」
ということは、今回も預かりもののみ……って、
なんでうちサービスセンター化してるの!?
わたしの住んでいる棟は凹の字型になっていて、わたしの部屋「10号室」はちょうど真ん中に位置している。階段は両サイドにあるので、どっちの階段を使っても、わたしの部屋までの距離は同じ。
だからこそ、端に位置する7号室や14号室からわざわざ10号室までおじさんが移動してくる意味がわからない……んだけど。両隣りにだって人住んでるじゃないか。
はっ。もしや。
何回か荷物の受け渡しをした経験を踏まえて、「10号室の姉ちゃんはこの時間帯(10時台)なら家にいるだろう」と思われているんじゃなかろうか?(たしかに、大半の講義・ゼミは午後に集中しているので、特に用事がない限り、10時台は家にいることが多い……)
「さーて、お名前を伺っておかないとねー。なんだっけ?」
「スペリングしますよ。Nordpol(北極)のNね」<こう言わないとイニシャルを「M」にされることがある
「はいはい。うーん、あと5回も来ればばっちり覚えられるね!」
あと最低5回はここに荷物を預けていくつもりか。
おっちゃん!楽しないで働いて!
「でもわたしは明日から5連休だからしばらく来れないねえ、はっはっは」
はっはっは、じゃないよお、もう。
まあ、いいか。寮の人と知り合いになれるのは、ある意味本当だし。
7号室さんは、会うとあいさつはする……けど、別に交流はない。まあ、荷物の受け渡しくらいで「超交流!」をするわけではないにせよ、ちょっとしたきっかけくらいにはなるね。
夕方からゼミがあるので、ちゃんと受け渡しできるかな……と心配だったけれど、7号室さんは午後の比較的早い時間に来てくれたので問題なし。ちょっとあいさつしたくらいだったけれど、いい人だった。
明日は来てくれるかなあ、わたしの書簡集……。
あ、おっちゃんが5連休なら、5日間はサービスセンターにされないってことでいいんだよね?(切実)まあ、間に3連休があるので、おっちゃんが来ないのは実質2日間だけだけれど。
授業前に最寄りのコピーショップに出かけた帰り、寮の前にDHLの車が止まっているのを発見。
もしかしたら、アマゾンで頼んだ本が届くかも!
まずは郵便受けに「不在届け」が入っていないことを確認して(万が一入っていたら、寮の別の棟に出入りしているおにーさんを捕まえるつもりだった)、いそいそと部屋に戻る。
待つこと数分、チャイムが鳴った。
届いた!
うーん、不在届け扱いにならずに品物を受け取れるのはすばらしい。
そう思いながらドアを開ける。
しかし外に立っていたDHLのおじさんは、次の瞬間、予想もしていなかったことばを口にした。
「申し訳ないんですけど、隣の家の荷物と、向こうの角の14号室の荷物を預かってもらえませんか?」
……え?
「いやー、どちらもお留守のようでしてね。不在届けには、あなたのところに荷物を預けてあると書きますのでよろしくお願いします」
……えーと。
隣の荷物を預かるというのは、まあ、いい。
でも、なぜだいぶ離れた14号室の荷物まで預かることになる?
しかも肝心の自分の本は届いていなーい!
事情を呑み込めずにもやもやしていると、隣人が部屋から顔を出した。
そういえば、右側の隣人とは引っ越してきて以来会ったことがないな、はじめまして……ってそうではなくて、家にいるじゃないか!おじさんほんとに隣のチャイム押したの?という疑問が過る。(まあチャイムが壊れていた、という説もなきにしもあらずだけど)
隣人の登場により、隣人でもなんでもない14号室さんの荷物のみを預かることになった。
……自分の荷物のついでに、というのなら理解できるけど、なんで人さまの荷物のみを受け取ることになったのかイマイチ理解できない。
隣にサービスセンターがあるんだし、たとえ翌日の受け取りになったとしても、そっちに預けたほうがよっぽど受け取る側にしても都合がいいんじゃないかと思う。(受取人がうちに荷物を取りに来ても、わたしが留守だったらどうしようもないし)
夕方、無事、14号室さんに荷物を引き渡す。
……音楽聴きながら文献読んでいたものだから、チャイムに対する反応が遅れて焦った……。
うーん、自分の本は明日あたりに届きそうだけれど、明日は朝から外国人局に行かないといけないし、これは本当にサービスセンター行きになりそうだな……。それとも隣人の手に渡るのか?
振り返ると、指導教官@ロストックがこちらに向かって歩いてきた。
街中で先生とばったり。
家の前でばったり。
……と書くと、なんだかすごいことのように感じるけれど、うちの家(寮)から300メートル歩いたところに経済学部のキャンパスがあるので、別にばったり遭遇してもおかしくはないんだった……。
ここの寮に住んでいるんです、と前置きしてから、
ちょっと立ち話。
「これからゼミがあるので、また改めてゆっくり話しましょう」と言って、先生は去って行った。
やっぱり経済学部のキャンパスでゼミがあるのね。
家の前のマーケットに行くのは明日でいいや、郵便受け見て帰ろう、と思った矢先のばったり。ほんと、ナイスなタイミングでした。
かれんだー
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りんく
かてごり
最新とらっくばっく
ぷろふぃーる
日本の大学院で現代ドイツ文学を勉強中。ただいま、ドイツにて「しゅっちょう」修行の旅の途中。今やすっかりメクレンブルクの空と大地と海に心を奪われています。
夢は、日本とドイツをつなぐ「ことばや」さんになること。
深刻になりすぎず、でも真剣に。
こつこつ、しっかり、マイペース。がんばりすぎない程度にがんばります。
2010年4月-9月までロストック(メクレンブルク・フォアポンメルン州)、10月-2011年3月までベルリンに滞在。再度ドイツに留学することが、今後の目標のひとつ。
ぽつぽつと、不定期的に過去の日記を埋めていきます。

